![]() web Sportiva テーマは90年台バスケで、柱は『スラムダンク』とマイケル・ジョーダン。井上雄彦のインタビューは面白かったけど、多分今までにもいろんなところで出てる内容な気がするから、コアなファンには物足りなそう。スラムダンク奨学金第一号の並里君や田臥のインタビューはちょっと心惹かれつつ、タレントたちの『スラムダンク』大好き宣言はどうでもよし。どうせなら、このフックを皮切りにしてもう少しバスケットそのものにフィーチャーして話を聞いてほしかったなー。どうでもいいけど『スラダン』という略し方は嫌いです。 マイケル・ジョーダンとドリームチームに関しては、あんまり新鮮な情報がなく、あの人は今だけで終わっちゃった感じ。『Sportiva』のターゲットって、けっこうコアなスポーツフリークだろうから、もっとディープに掘り下げてもよかったのでは。これに限らず一冊まとめて焼き直し記事が多かったしね。過去ネタは切り口が本当に難しいと思います。が、90年台の情報ってネットではあまり出てこないだけに、編集する意義ってあると思うんだけれど。 オレは、後期スリーピートの最後くらいからNBAを観始めたわけだし、バスケは昼休みに遊びでやってただけだし、『スラムダンク』は欠かさず読んでたとはいえ、90年台がバスケと共にあったわけでもなく。でも確かにきっかけはこの頃にあったわけで、原点てほどのものはなんにもないけれど、条件反射で気になってしまいますな。 次はバスケットの未来を読みたいな。とりあえずはNBA Playoff、大変楽しく拝見しております。 ▲
by april_foop
| 2008-04-24 00:00
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![]() 瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』|新潮社 すごく読みやすくて、地に足がついていて、スーッと入ってくる気持ちのいい再生ストーリー。本当に本当に限界だった千鶴にも説得力があって、安易に"頑張れ"なんていえそうにない状態からはじまるから、素直に千鶴を見守れる。もっとうまくやれたんじゃないの?なんてことは決して思わなかったね。そして、本当にゼロからもう一度自分と向き合う過程に無理がないので、読者が自分と重ね合わせることにも抵抗がないんだと思う。 豊かな自然と、美味しい食事と、シンプルな暮らしと、先のことを考えなくていいラクさ。その中で自分なりの答えに辿り着いた千鶴は立派だと思うし、先のことを考えなくていいというのは、先になにも楽しみがないということと同じなのかもしれないという主張にも素直に頷ける。結局のところ最後には"がんばろう"なんだけど、余分なものがクリアになったからこそその言葉がストンと届くんだね。丁寧な筆致で、女性作家らしい細やかさを感じます。 田村さんは、最後まで千鶴の名を呼ばず、そもそも尋ねもしない。名前という記号ではなく、千鶴の本質を素直に受け止めそして送り出し、まさしく自然そのもののように自然体な姿が、この話を支えてたんだなーと思いました。まあ、めちゃくちゃ心に残るような本でもないけれど、今なにかが上手く行っていない人には響く内容だと思うし、千鶴がどんな未来を過ごしているのか、ちょっと楽しみになるような読後感でった。よい本だと思います。 ちゃんと作れば映画化もうまくいきそうだけど、どう出ますかね。 ▲
by april_foop
| 2008-04-11 00:00
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![]() 回転テーブルはむつかしい/メディアファクトリー スゲーいい表情してました! 『トラベルサンド』をほうふつとさせつつ、あれよりも断然"ウレシイ"感が出てます。やっぱ食べ歩きツアーだから? かき氷大好きで知られる彼女ですが、そのきっかけは台湾で出会ったかき氷だそうで、今回はそれ以外にも食べ物たっぷり。本当に楽しそう。写真の質感もいいし、梶さんのスタイリングもハマってたわ。普通の旅行者っぽくて。構図にはさほど惹かれなかったけれど、台湾の雰囲気と被写体のムードだけでもうおなかいっぱい楽しめます。 ![]() 今まで台湾に興味を持ったことなかったけど、急速に気になってきたわ。ちょうど周囲からも台湾好評なので、もしかしたら突然行ってみるかもしれませぬ。 ▲
by april_foop
| 2008-04-09 00:00
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![]() 吉田修一先生は温泉好きなのかしら? 舞台となってる温泉はすべて実在のもので、当然その描写もリアル。まずその点で温泉フリークにはうれしいだろうね。なんか、吉田さんが温泉地で見かけた人々に着想して、話を膨らませたんじゃないかなーって感じ。例えば物静かな夫婦を見かけて、「あーあの2人はきっと離婚前の最後の旅行なんだ」とか、若すぎる2人を見て、「きっと親に嘘をついて初めてお泊まりデートする高校生に違いない」とか、そんな感じ。 しかしそこに出てくる心情はいちいち共感できるもので、氏らしいさすがのストーリーテリング。温泉という日常から切り離された一種独特の空間で、人々はなにを思うのか。過去、現在、未来。いつもよりもなぜか正直になってしまうような、そんな心情をサラサラと描いてます。温泉には物語があるんだね。おもしろかったわ。 実は刊行当時(2006/06/26)に読んだけど内容忘れたので今回再読。そのくらい、ツルツル読めてサラっと忘れられる感じ。それがまた温泉のお湯のようで気持ちよくもあるんだけどね。個人的にはやっぱり「純情温泉」がいちばん好きでした。ちょっとした旅に出る時に読むのもいいし、『初恋温泉』地巡りをするのもちょっと楽しそうだわ。 ▲
by april_foop
| 2008-04-02 00:00
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![]() 法研 おひとりさまの老後 「おひとりさま」というワードが好きではないのだけど、ちょっと資料的に読んでみた。ところ、アラサーかアラフォーくらい向けの「おひとりさま」の先行き不安をあおる本なのかと思っていたら、もろシニア向けで、完全「おひとりさま」推奨本。「おひとりさま」でも大丈夫! 勘違いしてたー、と面食らいつつ。オーバー50歳女性向けなので、まったくターゲット外のオレですが、まあ、まあ思ったことをばね。つづりますよね。 内容は、この先60歳以上の「おひとりさま」女性は未婚既婚問わず、離別死別などで圧倒的に増えるだろうこと。で、いざひとりで老後を迎えるときの、暮らし方、お金、人付き合い、介護、そして死の迎え方について。さまざまな事例を紹介しながら、主張を展開してきます。とにかく、著者は「おひとりさま」=負け犬とするような一般論つーか風潮に噛み付く噛み付く。"おさみしいでしょう、なんて余計なお世話!"とまで言い切ってるほど。まあ余計なお世話かもしれないけど、そんな青筋立てることでもないような。 どの章をとってもかなり感情的に見え、説得力に欠けるきらいあり。年金や介護施設といったハード面はまあ、ある程度客観性のある論拠が示されてるけど(やや反証不足は否めない)、人付き合いとか、死の迎え方のようなかなり私的といえる部分には、明らかな偏りがあるのが気になったわ。特に、ここまで歳を取ったらたとえ家族でも、なんでも、少しでも面倒な(嫌な)ものは極力避けていきたい、という思考がどうしても馴染めず。というか趣味に合わず。まあ、半分しか生きてないからなんともいえないけどね。オレも60過ぎたらそうなるのかな? とかなんとか思ったので読んでいていい気分はしなかったけど、出版物として世に出すからにはそのくらい強く書かなゃダメなのかもね。毒にも薬にもならないじゃ何の本かわからないし。なにはともあれ、今のところ「おひとりさま」は極力回避したいものだわと強く思う今日この頃です。 ▲
by april_foop
| 2008-03-31 00:00
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![]() 前半は、おなじみギャング4人のスピンオフ。それぞれ微妙にリンクさせるのは伊坂サンお得意のプロット。4本の短編を前フリにして話は後半に突入。この話の繋げ方、意表の突き方はもう読んでもらうしかないけど、さすがというしかないでしょう。てかね、映画を観たおかげで4人のイメージがあのキャストたちで固定されちゃった。それだけ映画のキャスティングがハマってたってことだね。 相変わらずしゃれた(時にこまっしゃくれた)会話が紡がれて、陽気ワールド健在。伏線バッチリ、ユーモアたっぷり、さくさく読めちゃいます。なんだけど、前作ほどにはのめりこめず。よくできてるけどハートを掴むほどのインパクトはありませんでした。いや、十分面白かったんだけどそこはやっぱり2作目の悲しさか、前作には敵わなかったってだけの話。つまらなかったわけではもちろんないよ。 エンタメ小説としての完成度はかなり高し。これも映画になったら楽しいのにね。 ▲
by april_foop
| 2008-03-28 00:00
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![]() 理系作家といわれる氏だけに、さぞそういう話を突っ込んでくるんだろうと思ったら、意外とそんなでもなかったかも。もっとも、話題の幅こそ数学からスポーツ、はたまた環境問題まで、科学とは直接関係ないところまで及んでおきながら、ロジックの展開の仕方というか、氏の思考回路はやっぱり理にかなってるんだよね。 お固い話題は少ないのでこれもとっつきやすく、さらっと読了できます。でも、単に起きている現象に対して文句をいうのではなく、なにかしら氏なりの解決えの道筋や、自身の明確な考えを示せているところがすごく立派。こういうのって、ついただツッコムだけで終わっちゃったりするもんじゃない? 小説からそこはかとなく感じられる氏の個性が、より色濃く感じられて、ファンは必読の書かも。理系文系の壁を越えたからこその役割を自認しているところとか、作家として出版界に抱く想いなんかには、刺激を受けましたわ。頭はさほど使わないので軽いリラックスタイムにどうぞ。 ▲
by april_foop
| 2008-03-24 00:00
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![]() エッセイになっても、東野圭吾の読ませる力は少しも目減りしないんだね。同じくスノーボードにハマった経験を持つものとしてものすごーく共感しながら読めたよ。そうそう、あの年は雪が降らなくてね、とか。確かに中越地震の年は気をもんだよね、とか。完全にシンクロするわ。 そして、氏のいうとおり、なににこんなにハマるのか、ってところで「この年齢になって普段あまり感じることのない上達を確実に実感できる」こと。コレに尽きるよね。オレもボードにハマったときは平日単身ゲレンデに乗り込んでリフトの動く限り滑りまくったもん。オレが最近マラソンにめざめたのだって、要はこれと同じなわけ。多分、どんなに走っても少しも成長が期待できないってんじゃー、夜な夜な走ったりしなかったと思うもんな。 エッセイにボード題材の小説も交えつつ、さらにはカーリングへの挑戦なんてのも目先が変わって楽しめたわ。こういうアスリート的(?)な感覚を持っているセンセーが大好きです。そして、氏のボード姿、すげーサマになってるな。しかし読むのが遅かった! すでにシーズンは最終盤。。どうしよ、4月にでも滑り納めに行こうかな。 ▲
by april_foop
| 2008-03-23 00:00
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![]() 中央公論新社 吉田修一先生、どんどんと深いほうに進んでいる気が! もともと人間の内側に敏感な作家さんだと思ってたけど、前作の『悪人』といい今作といい、より社会派的というか、人間×人間×社会って感じの繋がりを描いてるなー。序盤、少し面食らいながら読んでたんだけど(このタイトルも好みではないし)、段々その真意が見え始めてきたら、なんか胸んいろんなものがくすぶりはじめたわ。 誰かを「知る」って行為は、どこからどこまでを指すんだろう。例えば、身長、住所、好きな食べ物、癖。では今考えていることを知ることができるのだろうか。声がなかったとしたら、「知る」ことができる範囲は狭まるのだろうか。では、私たちが今受け取っている様々な情報はなんなんだろうか。小説からそんなとこまで想いを飛ばす威力を持ちながら、同時に恋愛小説としてもちゃんと機能しているのがニクイところ。 これは何度も読み返すたび違った印象を受けそうな一冊。長く本棚においておきたい希少な作品かもしれないぜ。 ▲
by april_foop
| 2008-03-20 00:00
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![]() 講談社BOOK倶楽部:流星の絆 んー、面白くなかったことはないけど、いまひとつだったかなー。物語のポイントは2つ。まずは事件の真相。フーダニットでワイダニットなところだけど、なんかいまいち釈然としない真相だったな。誰がの部分はまあおいとくにしても、動機がちょっと弱かったなー。でも実際、殺人事件てそんなものなのかもしれないか。まあ、事件そのものよりも次のポイントの方がこの小説においては重要かな。 第2ポイントは、兄弟たちの成長。どうにも今回はキャラクターが弱かった! 立ってることは立ってるんだけど、今ひとつ魅力に欠けているし、事件からの15年間を感じさせるものがあまりにも少なかった気が。説明はあるんだけど、それと現在を結びつけて想像させるだけの力はなかったなー。だから、3人の行動がただ浅はかなだけに思えて、3人の結びつきって意味でも弱く思えたわ。さらにいえばタイトルもちょっと浮き気味。 相変わらず一気に読めちゃうし、そんじょの作家よりは面白いんだろうけど、すでに傑作を何本も生んでる氏だけに、必然的に期待も大きくなりますな。次も楽しみにしてます。 ▲
by april_foop
| 2008-03-19 00:00
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