ピュアすぎるぎゃ! 芦原妃名子『砂時計』読了。両親の離婚により母の実家である島根に越してきた12歳の杏。慣れない暮らしを助けてくれたのは同級生の大吾。やがて2人は互いに恋心を抱く。母の自殺、遠距離恋愛、すれ違いと誤解、大人への階段。想いを残しながら刻まれ続けた2人の14年間の軌跡を描く。
映像化されるくらいだからどれほどのもんかと一気読みしたコミックス。うーん微妙。初々しさてんこもりの初恋モラトリアムにオッサンはうろたえてしまったよ。十代の頃に読んでれば違うかもしれないけど、用意された設定があまりにも&いかにもマンガちっくだし、数多の恋物語との差別化というのも特にはなされてなかったような気がしますわ。ギャグにもキレはなし。 単行本1巻に2話収録で、1話で1シーズンというペース。さすがにこのボリュームの中でどんなエピソードも完結していってしまうから、どうしても浅いのよ。悩んで苦しんでも、わりとあっさり答えが出てしまうんだよね。藤も椎香も楢崎さんも佐倉さんも、もっと膨らむキャラだったんでは。ティーンズの恋愛感情が普遍的なのはわかるけど、これはどっちかっていうとステレオタイプ止まり。キャラの背景も結局は恋愛のダシにしかなってなかったから、そこも薄っぺらく感じちゃったなー。そのへんが『ハチクロ』との違いか。 女子供のマンガっつーか、要するにオレがターゲット外ってことよね。残念ながら特に感動とかはなく、ダラダラと読んだだけって感じでした。
by april_foop
| 2008-05-06 00:00
| 戯画
|
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