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感想/ストロベリーショートケイクス(試写×2)
感想/ストロベリーショートケイクス(試写×2)_d0055469_335312.jpg魚喃キリコ(なななんきりこ)のコミックが原作『ストロベリーショートケイクス』9月23日公開。フリーター・里子とデリヘル嬢・秋代、OL・ちひろとイラストレーター・塔子。2組4人の女性の日常を切り取る物語。思うようにならない日々、吐き出せない想いをリアルに抜き出し、決して何かが変わるわけではないけど、神様が最後にひとつ気の利いた贈り物をくれる。試写観て原作読んでもっかい試写観た。原作はハイコントラストのシャープな画風でモノローグが効果的にイン。原作読んでわかったけど、実写はうまく体温を与えてるしエピソードの加え方が実にうまかった。オススメ。  
ストロベリーショートケイクス

話そのものは生々しく、痛々しく、息苦しく、というダウナーながら、とてもセンスよくまとまってる。片想いデリヘル嬢とか過食イラストレーターとか設定は極端なれど、それぞれの抱えてるものは誰でも持ってるものの集合だったりして、胸に刺さります。里子だけはすでに最悪を乗り越えてるからか、一歩前にいるというバランスもいい感じ。話が4人の誰に偏るでもないとこもナイス。思わず共感してしまう負の感情って吸引力あんだね。

セックス描写をはじめ、すべてに誤魔化しがなくリアルでストレート。オンナの描いたオンナの物語をオトコが撮るとこうなるのかなぁ、なんて。神様、東京タワー、目覚ましの音、トマトなどなど、印象的なモチーフも多々あって細かいこだわりが感じられるのもよかった。最後の最後、溜め込んでたものをちょっぴり吐き出す彼女たちを観て、ようやく少し救われます。てことでコミック映画化の中でも成功例のひとつ。女性の感想を聞いてみたい。

主演の池脇千鶴、超ベビーフェイス&ボイスで愛らしかったー。喋りはすごく嘘がない印象(関西人を相手にすると往々に感じる印象でもある)。気取らない感じにも好感覚えました。ちなみに塔子役の女性は魚喃キリコ氏本人だったりします。
by april_foop | 2006-09-12 00:00 | 映像
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