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ミステリ作家Hの信念
ミステリ作家Hの信念_d0055469_11525146.jpg文芸誌の「野性時代」を初めて買ってみた。東野圭吾特集だったから。巻頭インタビューと、読み切り短編他もろもろ。って、書店はどこも東野コーナーできまくり。ドラマ白夜行と直木賞受賞のWパンチ。すげー。

すっかり東野ファンな私ですが、彼のインタビューとかって初めて。作品の印象通り、かなり理知的。さすが理系作家。けっこうな酒飲みってのはわかる気がするけど、ボーダーだってのは意外だったな。彼の作品の核になってるのは、トリックでもSFでもなく、信念だと思う。犯人の、被害者の、遺族の、刑事の、容疑者の強い信念。罪であるかどうかを超越した人間の信念をリアルに描き切るから響くんじゃないかなー、と。

面白いのは、本人による全作品解説。とりあえず読了したものだけ目を通したところ、リアルな本音がのぞけて良かったわ。自分の中で各作品の位置づけをちゃんと把握してるあたりもやっぱ理系な感じ。裏話なんかもちょろりと入りつつ。早く未読作品を読んで、この本人解説を読みたくなるね。

スローで細分化で不透明なこのご時世、ブレることなく自らの信念を貫き通す東野圭吾の潔さがカッコ良く見えるのは必然かなーと思います。ファンなら軽く目を通しておくべきね、コレ。
by april_foop | 2006-01-25 00:00 | 文字
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