感想/変身(文庫)
d0055469_164031.jpg東野圭吾の「変身」を読了。この秋、玉木宏&蒼井優で映画化されるってことでそーゆー意味でも注目。てか、映画化されるってゆーからあえて先に読みました。ホントは古いやつから順に読みたいんだけど。

すこぶる面白い!
不幸な事件に巻き込まれた主人公が、世界初の脳移植手術により奇跡的に回復。しかし脳を移植したことによる副作用が徐々に表れ始め、やがて精神は……。脳は誰のもの? そして心は? オレって何者? な展開。

序盤からある程度先は読めるんだけど、それを最終的にどう落とすのかに興味津々で、加速度的に読み進めちまった。タイトルよろしく"変身"していく主人公はまさに驚異。最後の最後まで休ませません。ラストも救いがあるんだか、ないんだか。東野圭吾を読むと軽く鬱入るって談話もあったけど、なるほどそれも納得。消耗するものあるね。てかそんだけ引き込まれるからかも。一種の求心力。

ポイントは、稀に見る好青年であった主人公・成瀬にさえ、ここまで豹変する下地があったってこと。もちろん、そんな意識の顕在化の引き金を引いたのは脳移植だったわけだけど、ある意味変身すべくしてしたんだろーなー。誰かを燃やすって発想はトラウマがあぶり出す成瀬のオリジナルな部分だし。この本、表向きはドナーの意識の恐怖を描いているけど、その裏で成瀬の潜在意識、ひいてはすべての人間に潜む闇のようなものを描いているんだなーと思う次第。おそろしや。

て感じで、ラスト尻すぼんだ感が若〜干あるけど、かなり楽しめたことは間違いない。細かい描写と伏線はさすが。最後、右脳を撃ち抜くあたりも抜かりなし。

さてさて、話題の映画化。なんか映画は、より恋愛にふったフォーカスしそうだけど、玉木宏でどこまで演じ切れるのやら。多分観ると思うので、その感想もいずれ。
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by april_foop | 2005-08-22 00:00 | 文字
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