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感想/譜めくりの女
d0055469_14564065.jpgニヤリとしちゃうぜ。『譜めくりの女』4月19日公開。緊張しながらもピアノの試験に臨んだ少女メラニー。本番中、審査員の不躾な態度に動揺したメラニーは、途中で演奏を中断してしまう。時は流れ、成長したメラニーはある弁護士事務所の実習生となり、先生のご子息の子守りをすることに。弁護士の妻は、かつてのピアノ審査員だった。
映画「譜めくりの女」公式サイト

前情報ナシで臨んだのでまさかこんな物語だったとはねー。オープニングで登場するメラニーの少女時代からして、なぜだか緊張感が漂っていて、そのテンションを90分弱保ち続けた映画だったわ。観終わって思うに、この少女時代の描写は秀逸だったよ。どこか危うい少女。少女の家業。演奏家の本番前の性質。そして糸が切れたときのメラニーの行動。なかなか計算されつつ、それをそうとは悟らせなくて唸らされるぜ。

中盤以降もはっきりとはしないメラニーの思考と行動。最小限のセリフと、バックに流れるピアノのメロディで、表現されたもの以上の感情を訴えかけてくる。うわー、これヤベーなーという、軽めながらも目が離せない拘束力。子供への仕打ちとか、チェロ奏者への攻撃とか、小さいことからコツコツと恐怖を植え付けるんだよね。まあ緻密な行動ではないから、ツッコミどころはあるっちゃあるけど、そこがまたメラニーの生身っぽさを感じさせるよね。この譜めくり女の負のオーラをご堪能あれ。

あ、なぜか謎のアニメ雑誌らしきものがチラリ。監督、日本フリーク?
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by april_foop | 2008-04-22 00:00 | 映像
感想/ラフマニノフ ある愛の調べ
d0055469_9274621.jpgサラっとしてたなぁ。『ラフマニノフ ある愛の調べ』4月19日公開。NYでの初コンサートが大盛況に終わったピアノ演奏家ラフマニノフ。しかし成功の影で彼は、新しい曲が作れない苦悩を抱えていた。そこに届いたのは差出人不明のライラックの花束。思い出の花に蘇る故郷と過去の記憶。20世紀を代表する音楽家ラフマニノフの生涯と、彼を支えた愛の物語。
映画『ラフマニノフ ある愛の調べ』公式ホームページ

時制シャフリング方式なので最初は戸惑いつつ、話はクルクルと展開していくんだけど、けっこうひとつひとつがあっさりしてたなー。さすがに説明不足ともいえる気がするんよ。あんま多くを語りすぎずに情感をあおろうとしたのかもしれないけど、逆に深入りできなかったっすわ。

アンナとの恋はまだしも、マリアンナへの気持ちってのはどうも深みに欠けたような気がして、もちろん人生の転機のひとつではあったんだろうけど、ラフマニノフ自身の感情の昂りがあんま伝わらんかったわ。結局ラフマニノフがどんな人物だったのかも、もうひとつ掴み切れないまま(そしてあんまし好きになれなかった)。まあ混迷の時代ゆえの波乱含み人生や、美談といえる落としどころには収まってたんで後味は悪くないですがね。

世界一の難曲を生み出し、弾きこなしたという天才音楽家。もうちょっとその人物像を詳細に知りたかったッス。
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by april_foop | 2008-04-21 00:00 | 映像
感想/ファクトリー・ガール
d0055469_16453038.jpgいたたまれないっつーの。『ファクトリー・ガール』4月19日公開。1960年台、ポップカルチャーの旗手としての注目を一身に集めていたアンディ・ウォーホル。彼の前に1人の女性が現れた。その名はイーディ・セジウィック。名家の娘で画家志望の彼女に一目で惚れ込んだアンディに導かれ、彼の「ファクトリー」を訪れたイーディはその輝きで世間をも魅了する。映画出演、パーティ三昧、アンディとの蜜月、そしてボブ・ディランとの出会い…。しかしミューズとしての時間はあまりにも短かった。
Factory Girl - ファクトリー・ガール -

壮絶にすぎる短命だわ。お初にお目にかかるイーディさんは、『ベティ・ペイジ』的な美人薄命系伝記映画。60年代の空気をまとって登場するファッション、アートカルチャー、そして特徴的メイクはおしゃれ感上々なんです。が、あんまりにも破滅色が強いもんだから感情移入しづらいのなんの。しかもドラッグで身を持ち崩すってのもなんともやりきれません。時代が時代だから仕方ないというか、それが事実なんだからどうしようもないだろーけど。複雑な背景ももちろん重要とはいえ、もっと周囲を虜にしたイーディの魅力を全開に見せてほしかったなぁ。そのほうが後半の凋落っぷりもより際立っただろうに。

がしかし写真で見る限りイーディ本人はすばらしくチャーミング。キュート。21世紀を生きるオレが見ても魅力的。やっぱこっちのポジ面もしっかり見せてほしかったぜ。そしてシエナはメイクで似せようとした結果、シエナ本来の魅力半減? そっくりさん度合いは妥協していいから、純粋にシエナ活かしの魅力アップに力を入れてほしかったなー。

とまあ悲しいお話ですが、直接知らない60'sカルチャーに触れるのもオツなもの。ボブ・ディランやヴェルヴェット・アンダーグラウンド、そしてウォーホルそのものまで、改めて興味がわきましたわ。
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by april_foop | 2008-04-19 00:00 | 映像
感想/大いなる陰謀
d0055469_1081515.jpg講演を聴いてる気分だな。『大いなる陰謀』4月18日公開。大統領選出馬を狙う議員のアーヴィング。かつて彼をホープと持ち上げた女性ジャーナリストのロスに、新たな対テロ戦争の軍事作戦をリークする。彼の作戦により、アフガンへと赴いた2人の若者は、敵前で孤立する。そんな彼らの恩師である大学教授マレーは、怠惰に日々を送る学生に、自らの意志で生きることを諭す。
大いなる陰謀 - オフィシャルサイト

講演とかディベートを観てるような気分になるような、ほぼひたすら会話劇。でもテーマはすごくしっかりしてて、しかもかなり真正面から向かい合ってるので、否が応でも考えさせられるんだよねー。すなわち、自分自身の頭で考え、そして自分の足で立ち、行動しているか? ってことを。

2組4人の視点を通して語られるのは、アメリカの対テロ戦争。政治家は、国家の大義に自らの野心を巧妙に隠す。ベテラン記者はジャーナリストとしての大義の前で揺れる。大学教授は若者たちの無関心を憂い、そして学生君は目を逸らしつつある事象と、事実目を逸らしている自分に気づいていく。テロに屈していいのか? 単純にそう聞かれれば答えは当然ノーだ。だが、その方法が戦争であってよいのか? それを黙認し許しているのは誰なのか? 今、まさに起きているこのできごとを通して、自分と社会とのかかわり方を説く、かなり硬派な作品。

さらに実際の戦場の視点をプラスオンすることで、そこには圧倒的なまでのリアリティがもたらされる。曖昧な正義のために確かに失われている命を前にして、オレらはそれを容認するわけにいかない。これだけ大きな規模で、この主張を描いたのはすごく意義深いね。まあ、あまりにもストレートなので、映像作品としては退屈してしまう部分もあるんだけれど。

お国が違うとはいえ、多分この映画から感じる距離感こそが、自分と社会の距離なんだと思う。遠く感じれば感じるほど、それこそが無関心を表しているんだろう。自分の目で見て、自分の頭で考える。しごくまっとうなこの作業を果たして自分はできているのか。改めて考えなくちゃいけないな。

面白い作品じゃないけど、意義は感じられる1本。娯楽としてではない鑑賞をどうぞ。
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by april_foop | 2008-04-18 00:00 | 映像
感想/ジェイン・オースティンの読書会
d0055469_1484387.jpg読書会は興味あるなー。『ジェイン・オースティンの読書会』4月12日公開。愛犬を亡くした独身女、に一目ぼれした男、6度の結婚離婚の経験者、夫からの離婚を告げられた母、その娘はレズビアン、教え子に恋する女教師。ひょんなことから集まった6人がジェイン・オースティンを読む会を作った。彼女の6つの作品を持ち回りで担当し、ワインとともに本を語る彼女たち。普遍的な人間の心理を描いた小説といつしかリンクしはじめて、彼女たちの人生にも少しずつ変化が現れ始める。
ジェイン・オースティンの読書会 - オフィシャルサイト -

ジェイン・オースティンを読んだことがないってのがやっぱ痛かったか。いまいちピンと来なかったなぁ。ブッククラブでのそれぞれの解釈は、もちろんまるでわからず、小説とひっかけた内容とかがどのくらいあるのか全然わからんかった。それを抜きにしても、もうひとつ登場人物の魅力を感じ取れず、ふ~んという感じ。予告はけっこうポップだった気がするけど、全体的にしっとり大人めムードだったことも、その要因かもしんないわ。

最後にはハッピーエンドだからあと味だっていいのよ。ただ、等身大のように見える1つ1つのエピソードがやや薄く、なんか身近なようでいて実はあんま親近感がない感じ。元ネタであるジェインの小説の設定に縛られすぎて、それぞれの行動が少し不自由になったのかなぁ。あと、みんながみんな基本的に恋の悩みってのが群像劇として飽きるってところか。これもモチーフの制約?

等身大なわりには他人事に思え、ふ~んどまり。へぇ~には至りませんでした。でも読書会は興味あるなー。本読んでホームパーティ。ブルジョアの香り〜。そうそう、『トランスアメリカ』以来のケヴィン・セガーズ君。あのときよりちょっと輝きがなかったかも?
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by april_foop | 2008-04-16 00:00 | 映像
感想/フィクサー
d0055469_22353100.jpgん…期待外れじゃね? 『フィクサー』4月12日公開。大企業、U・ノースの大規模和解訴訟の弁護にあたっていたアーサーが突然発狂。彼を取り押さえに向かったマイケルは、アーサーが和解訴訟にまつわる秘密を知ってしまい、良心の呵責から精神のバランスを崩したことを知る。やがてアーサーは消され、マイケルも命を狙われる。マイケル・クレイトン、彼は裏のもめごとをもみ消す男=フィクサー、だった。
映画「フィクサー」公式サイト

アカデミー賞多数ノミネートという看板にかなり期待したものの、それほどグっとは来なかったなー。まあ本はよくできていると思うし、ジョージ兄貴の演技だってもう鉄板でしょうよ。ティルダ・スウィントンも達者だったし(でも出番少なくない?)。けど、いかんせん地味だなぁ! 最後15分くらいは盛り上がったけど、そこまでがなんともアガんないんだよね。大まかな構図が最初に見えているし。

でもって弁護士さんと悪徳企業の裏の世界にも、大した魅力は感じず。社会の闇と、そこにいる葛藤みたいなのはわかるんだけど、特別心を揺り動かされるほどのものはなかったなー。今までもそういう話って多分あったし。フィクサーとしてのマイケルの適性もいまいちわからず、暗躍っぷりもラスト以外では控えめ。なんか、細かいデキのよさが目につくわりに、全体を俯瞰したときのエンタメ性が落ちたように思うわ。

なんとなくスッキリしなかったけど、ま、期待が大きかったからいまいち楽しめなかったってだけかも。
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by april_foop | 2008-04-15 00:00 | 映像
感想/王妃の紋章
d0055469_2050019.jpg予行練習スカ? 『王妃の紋章』4月12日公開。五代十国時代、王と王妃の仲はすっかり冷えきっていた。王は王妃の薬に毒を盛り、王妃は義子と不義の関係を築いていた。王家にはびこる愛憎の果てに待つのは!?
2008年春公開『王妃の紋章』

超〜キンキンキラキラ! 鮮やか〜系じゃなくて、ほっとんど黄金キラッキラ、うわ、眩しい!なのね。しかも次から次へと出てくるわ出てくるわの大群衆。女官も兵士も、とにかくやたら数が多いの。あ、そっか。チャン・イーモウ監督って北京オリンピック開会式の芸術監督だっていうから、そのリハか。そう思うと納得。さすが中国!と思わずにはいられないもん。成功してまっせ。無闇にスケールがデカイ!

お話は、どこかで聞いたことあるような愛憎×権力の構図。なんとなし『ハムレット』ぽいといえばいいのかな。『女帝』でも観たぞ、そういえば。なので、ストーリー的に心惹かれる部分はかなり少なめ。イチにもニにもこの見た目でしょって感じ。侍女たちがどいつもこいつも色気ムンムンだったりもします。でも人が多過ぎて無機質に見える…。

最後のアクションもとにかくすんごいビジュアルで、こりゃーオリンピック本番はどうなんのかしら。てか、本番までちゃんとこぎつけるんでしょうね? そっちが心配だよ。大気汚染やらチベット問題やら平和の祭典とは思えないなー。って話逸れました。

d0055469_20575368.jpgにしてもチャン・イーモウ、『初恋のきた道』とはテンション全然違うわー。同じキラキラはキラキラだけど、こっちは超〜純情系。チャン・ツィイーの初々しい笑顔に萌えないやつはいるのか、ってくらいのキラキラ。もんのすごいシンプルなストーリーなのに、しっかり心ひかれる純愛物語。こっち系のが圧倒的に好きっす、自分。
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by april_foop | 2008-04-14 00:00 | 映像
感想/つぐない
d0055469_316331.jpgああ、まさに文学の世界! 『つぐない』4月12日公開。イングランドの政府官僚のお屋敷。帰省する兄のために戯曲を描きお芝居をしようと末娘ブライオニーは駆け回る。姉のセシーリアは、使用人の息子ロビーとささいな諍いを起こす。それは身分違いの恋だった。セシーリアとロビーの関係を目撃したブライオニーは、自らの思い込みによりあらぬ誤解をする。その夜、事件は起きた。屋敷を訪れていた従姉のローラがなにものかに暴行される。犯人を目撃したブライオニーは証言する。「犯人はロビーよ」
つぐない:4月12日(土)新宿テアトルタイムズスクエアほか全国順次公開

なんて深く重層的な物語。原作未読だけど、その素晴らしさを十分に味わわせてくれる豊かな映画だ。悲劇に込められたさまざまなテーマは、観る人の数だけ感動と余韻を呼び起こしてくれそう。決して涙に暮れたり、ああ良かったと思うような結末ではないけど、それぞれに自身の人生とどこか重ねあわせてしまうのは、さながら小説の世界を想起するのと同種の体験なのでは。

たったひとつのボタンの掛け違いが連鎖し、狂った歯車は戻らないまま大きな悲しみを呼ぶ。だって、幼かったから…。そうとしか、思えなかったから…。ほかに、どうしようもなかったから…。自分の中に巻き起こる「どうして…」に対して懺悔し続けるブライオニー。おそらくこの世の罪が購われることなんてひとつもない。過去は決して消えないものだから。罪を受けた者、罪を犯した者、双方がそれぞれを許したときはじめてそれは贖罪というものになるんだろう。

センセーショナルな物語に相応しいキャスト。13歳のブライオニーを演じたシアーシャちゃん、なんて魅惑のお顔立ち! アイスブルーの瞳の憂いがたまりません!! 大人に成ってからのロモーラ・ガライも薄幸面がよく似合う。この子にも独特の憂い。キーラは『シルク』に続いて実質主演と呼べない立ち位置。相変わらず強いお顔。で、なんつっても目下大注目中のマカヴォイ君。目元にどことなくラッセル・クロウを感じますが(オレだけ?)、弱さと陰を感じさせるスウィートなお顔で、この悲劇を体現しております。

美しきオールドイングランドから灰色で埋められた戦場まで、映像もおみごと。タイプライティングの音を巧みに配した音楽センスは緊張感を高め、効果的なプロットの立て方がドラマを膨らませ、完成度高し。芸術性を感じさせる、これぞ"珠玉"と呼ぶにふさわしい名作!

d0055469_13271587.jpgで、同じくジョー・ライト監督×キーラの『プライドと偏見』をチェック。ああこれも美しきイングランドですね。キーラはこういう時代物とかコスプレがハマるんだなー。凛とした貴族女子がお似合い。これでジェイン・オースティンを語っていいのかわかんないけど、彼女の作品が現代にも通じるっていうの、わかる気がするな。こういうプライドと偏見って、今だっていくらでも転がってるものね。格差とかそういうことではなく、もっとパーソナルなレベルで。ジョー・ライトは物語の世界をキレイに画にするのが上手なんだなー、と感じました。
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by april_foop | 2008-04-12 00:00 | 映像
感想/恋の罠
d0055469_2221057.jpgも〜ちょっとテンポあげて! 『恋の罠』4月5日公開。李朝時代の韓国、名文家として知られるキムは、覆面小説家として官能小説を手がけ始める。さらにグァンホンに挿絵を依頼するとこれが大ヒット。そしてキムは小説の題材を、自分に好意を寄せる王の側室との逢瀬に求め始めた。
恋の罠 | オフィシャルサイト ハン・ソッキュ主演 小説家が仕掛けた一世一代の恋は"罠" 2008年4月全国ロードショー

なーんとなくチグハグだったなー。官能ネタ部分は、いかにもな俗っぽいユーモアを織り込んでるんだけど、古代の裏家業だけに場面が薄暗くてちっともテンションあがらない。そのうえやけにスローテンポ。キムもグァンホンも貴族だから気取るのはいいけど、もうちょっとアッパーにしてほしかったような。まあ設定が設定だけに、バカみたいに明るくするってわけにはいかないだろうけど。なんかテンポをあげる工夫はほしかったよ。

キムとチョンビンの恋愛パートにしても奥ゆかし過ぎるというかこっちもかなりスロー。丁寧に情感を出しているともいえるんだろうけど、とにかく全体通して同じようなリズムだったから、なんかマンネリしちゃう感じを受けたわ。結果140分近い尺だもんね。もう少し短くまとめたほうが、いろいろよかったような気がするけど。

スキャンダラスな展開もわりと先読みできちゃう程度なのが残念ポイント。題材は面白いだけに、もうちょっと過激にエッジをたててくれば心つかまれたかもね。
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by april_foop | 2008-04-08 00:00 | 映像
感想/MONGOL モンゴル
d0055469_10244322.jpgシブイけどねー。カッコイイかもねー。『MONGOL モンゴル』4月5日公開。のちのチンギス・ハーンである若きテムジン。多くの部族が争う中、父親を毒殺され、妻を奪われ、囚われの身となりながらも、数々の苦難を乗り越えて、チンギス・ハーンとして君臨するまでを描く。浅野忠信主演、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。
浅野忠信主演 映画『MONGOL モンゴル』公式サイト

さすがモンゴル。その雄大な自然、壮大なスケール! 数年にわたるプロジェクトだけあって、あらゆる季節・ロケーションを網羅していて、青々とした緑もあれば、一面の銀世界もあり。どこまでも続く荒野のようなシーンだってある。北京からクルマで十何時間も移動したりロケはむちゃくちゃ過酷だったっていうけど、それがこの圧巻の景色につながってるのかと思うと感慨深いですわ。

『蒼き狼』もあったし、話の筋はもう知ってるものだけど、歴史的には空白とされている期間に独自の解釈を追加した本作。浅野忠信の独特のたたずまいとか、特殊メイクもあわせて、淡々とはしてるけど、なかなか深みのある味わい。王というよりは、仏のような、そんな凄みを感じさせてくれました。で、戦闘シーンの迫力が予想よりすごい。多分、軍勢の数はさほど多くないだろうに、なんといっていいかわからないけど、カメラが巧いのかな、メリハリのある騎馬による戦いはけっこう目を見張りました。

じっくり作ってる系だから、娯楽の側面よりもチンギスの精神性のほうが強く押し出されてるジワジワ系の感じ。独特の世界観をお楽しみあれ。
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by april_foop | 2008-04-05 00:00 | 映像