感想/ぼくたちと駐在さんの700日戦争(試写)
d0055469_2246513.jpg企画的にはちょっと安直かなー。『ぼくたちと駐在さんの700日間戦争』4月5日公開。1979年のとある田舎町。いたずら大好きなぼくらの町に、新しい駐在さんがやってきた。いたずらを取り締まる駐在さんと、それをかいくぐって出し抜きたいぼくたちの、男のプライドを掛けた天下分け目の一大バトルが今、はじまった!
映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』 公式ホームページ

ブログ発だそーですが、全然知らなかった。2006年3月にはじまって1年後には書籍化、さらに1年後に映画公開ですか。スゴ! しかもまだ更新中。試しに第一章を読んでみたらそのまんまそのエピソードが実写になっいたようで。それしか読んでないけど。ボクの学生時代よりひと昔前なので、やっぱ感覚はズレるなぁ。笑いのテイストもどうやら合わない感じ。

要するに昭和後期の中学生たちの話なわけで、描かれるイタズラには陰湿な悪さも、度を越した犯罪もない。から、年配の方なら、うんうん、そうだったよね、なんて共感のひとつやふたつしながら一杯ひっかけるね、きっと。でも別になー。その思い出話に特に興味は持てませんでした。最後のエピソードはなんだかええ話だったけれども。今の時代と対比させているんだろうけど、どうも懐古的で少し物足りなかった感触は残るところ。

市原君、石田君をはじめとした中学生役のキャストは一生懸命当時っぽい野暮ったさ(今から見ると)を出してて好感持てたし、駐在役の佐々木蔵之介さんも、さすがのいい味。不思議なカメオ出演のみなさんもいいアクセント。なんだけど、やっぱりブログ上で文字を追いかけるものと、実写の間には温度差があるんだろうね。もう少し盛り上がりが欲しかったように思います。

ちょっと淡い期待をもっていたけど心は動かず。別に悪い作品てわけじゃなかったけれど。
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# by april_foop | 2008-02-20 00:00 | 映像
感想/ジャンパー(試写)
d0055469_12453815.jpg潔いまでの起・転・結! 『ジャンパー』3月7日公開。15歳のある日、空間を"ジャンプ"する能力に気付いたデヴィッド。時は流れ、世界中を瞬間で自在に移動できる彼に不可能はなく自由気ままに暮らす毎日。しかし彼の前にパラディンを名乗るローランドが現れ状況は一変する。彼は、"ジャンパー"を抹殺することを使命としていた。さらに同じジャンプ能力を持つグリフィンも登場。パラディンとは何者なのか。そして彼らの戦いの行方は!?
映画「ジャンパー」公式サイト

それこそ『週刊少年ジャンプ』に出てきそうで楽しめたなー。最初30分で一気に引き込んで、次の30分はストーリーを進めつつひと休み。最後30分でトップギアにもってってクライマックス! とまあ山、谷、山の"承"なし90分間。娯楽大作はこのくらいの潔さが気持ちいいっすな。「確実に続編あります!」というのが半分もいかないうちに予想できるけど、それを隠そうともしない潔さもまた気持ちいい。海賊さんクモ男さん盗人団私は誰?殺し屋もひと段落したし、次のポップコーンムービーってことでいいんじゃないでしょうか。

イチにもニにも見どころはビジュアル。世界各地で敢行したロケは『ボーン』シリーズばりのスケール感をくれるし、瞬間移動を使ったスカイアクションは『スパイダーマン』級のスピード感。しゃれっ気もあれば、カーアクションもジャンプの特性が活かされてて新鮮だわ。ジャンパーたちのバトルを見てたら、そっくりそのまま『ドラゴンボール』に置き換えられるのでは?って思ったな。キャラクターとストーリーはまだ弱いし、OCっ娘のヒロインがあんま好きな顔じゃないし、男2+女1はスパイディーだなぁとか思ったけど、サミュエル・L・ジャクソンはドンピシャ。この先も期待しましょう。

とにかくわかりやすくてルールも明快(細かいところハテナもあるけど)、男の子ならきっとアドレナリン出るであろうスピード感をぜひお楽しみあれ。USJにアトラクションできれば楽しそうだナ!

d0055469_0551770.jpgで、同じくダグ・リーマン監督の『Mr.&Mrs.スミス』をDVD鑑賞。期待してたよりは面白くなかったけど、ブラピ×アンジーを堪能すればそれでよしか。あと少し話に捻りがあるか、もう少し暗殺シーンに斬新さがあれば、もっと引き込まれたような気もするけれど(2005年の作品を今観てるからそう思うのかな?)。さすがにそれはどうなんだ?というアクションが多かったように思います。そんなヒマを与えないハイスピードって感じでもなかったしね。エスプリ系の会話はそれなりに楽しめたけど。
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# by april_foop | 2008-02-19 00:00 | 映像
NBA ALL STAR 2008 オリンピックが楽しみだ
d0055469_12547.jpgカラダはガタガタだけど、オールスターは欠かせませんネ。今年はニューオーリンズで開催〜!
NBA.com: ALL-STAR 2008

今年はBS-1が、前日にオールスター特番を設けてくれて、そこで本戦以外のアトラクションのハイライトを流してくれたのはかなり嬉しい。できれば各種目の競技は全部流してほしかったけど、あまり贅沢もいえないか。とにかくD.ハワードの3本のダンクは全部度肝抜かれました。とんでもない運動能力だなー。モンスターです、間違いなく。

で、本戦。ここ数年のトレンドは、前半は大技狙いのお祭り騒ぎ、後半から本気モードという流れだけど、今年もまさにそれ。アリウープ連発やトリッキーなプレイで華やかに盛り上げつつ、いつの間にやら1点勝負の攻防になっていておもしろいわ。キッドtoレブロンtoハワードのWスカイアリウープには痺れたな〜。け、ど、個人的には本気モードのプレイが好きでっせ。4Qでベンチ含めてほとんど誰も笑ってなかったのはさすがにちょっとやり過ぎかもと思ったけれど(と思った瞬間、ヤオ・ミン半笑いを抜かれる)。

光ったのはご当地プレイヤー、C.ポール。オールスター軍団を率いてもその支配力は少しも曇ることなく、瞬殺系の派手めパスから、ポストに確実に入れる地味めパスまでボールの出し入れは自由自在。ドリブルも隙はないし、シュートもスティールもいけちゃうんですからね。素敵過ぎます。常連組はさすがな感じ。久々のR.ウォレスは左手3Pを連発。しかも1本入れちまう上に、フォームが美しいんだからスゴイ。ゾーンに入ったR.アレンもさすがだなー。ボストンじゃ控えめにプレイしているけど。B.ロイ君はスマートなプレイヤーだね。エースタイプじゃなさそうだけど、チームを支えるグッドプレイヤーだわ。

d0055469_1124160.jpgてことでラスト1分までもつれた勝負はイーストが勝利。MVPはオールラウンドに活躍したレブロン。なんだか覇王的なオーラ。ふと思ったのは、キッドとかナッシュとか、それこそポールとか、優れたPGと同じチームにいたら、レブロンのプレイってさらに進化しそうな気がするんだけど。なんかまだ完全にチームプレイをコントロールしきってはいないように思うから。まあサポートのメンバーにもよるか。

さてさて、北京に行くメンバーはこの中から多く出てくるだろうけど、非常に楽しみだわ。ここんとこ世界大会を制せてないアメリカ。一体どんなメンバーでどんなゲームをするのか。その前に、大トレード乱発のレギュラーシーズン。プレーオフに向けてどうなっていくのか、目が離せません!
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# by april_foop | 2008-02-18 00:00 | 体育
私信
>白石正実様
はじめまして、こんにちは。当サイト管理人のapril_foopです。
遅くなりましたが、いただいたコメントに返信させていただきます。

まず初めに申し上げますと、私は私なりの信念をもってこのサイトの各エントリを記述しております(でなければ2年半以上も毎日続けることはかなわないであろうことは、お察しいただけるかと思います)。
白石様のおっしゃる通り、手前勝手な文章であり、HNを使用しており、具体的な責任を持たない行為であるという自覚も、もちろんあります。私はここから物質的な利益を得ているわけではありませんから。
正直にいいまして、weblogというツールの、公共性と匿名性、そして私家版的とでもいうべき要素が混在する中で、果たしてどのような表現が許されるのか、非常に難しく感じています。
ですから、今回頂戴したご意見は、大いに反省させられるものでした。

文意・表現は概ね主観に寄っておりますが、故意に映画作品やその他のなにかを貶めたりするような意図は一切ございません。すべての客観が主観の上に成り立っているとしたら、真の公平性とはなんなのか。そんなことを考えながら、モニタに向かっていた結果です。

という点を踏まえた上で、エントリをアップするタイミングについては、配慮が欠けておりました。たまたま公開前に拝見しただけであるという立場を弁え、今後は改めさせていただきます。不快な思いをさせて本当に申し訳ありません。

これだけではご納得いただけないかもしれませんが、なにぶん文字上でこちらの考えをお伝えすることは非常に難しくもあります。
お怒りを頂戴した点について強く反省しておりますことを、ご了承いただければ幸いです。
長文失礼致しました。
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# by april_foop | 2008-02-17 12:46
完走!/東京マラソン2008
d0055469_005788.jpg1年ぶり2度目のフルマラソン参戦! 今年は天候にも恵まれて、無事に完走しました!
東京マラソン2008

去年の苦い経験を糧にトレーニングしてきたこの1年(実質はこの3ヶ月)。ついにリヴェンジの舞台がやってきた。共に走る仲間たちと新宿で待ち合わせて、AM8:45ついにスタートラインへ。仲間とはしゃいでるとなんとなく心強くて、これから42kmも走るってこと、つい忘れそうになったよ。とかいっているうちに号砲! スタート位置の最後尾についたため、実際のスタート地点を越えたのはそれから18分後。石原都知事が見守る中走り出す。さて、どんなレースが待っているのか。

走り始めて3kmほどで、なにやら激しい恐怖感に襲われる。これから4時間も走り続けんの? それ、ムリじゃね?? けっこう練習してもこのビビりっぷり。でももう後には退けない。とにかくマイペースをどこまで貫けるかだ、と気を取り直してラン。序盤は混雑もあって6:10/kmくらいのペース。無理して人波をかわそうとすると無駄にエネルギー消費しそうなので、ちょっと遅くても今はガマン、ガマン。

なんとなく10kmをやりすごし、この時点でゴールしている人を横目にまた萎えかける。ペースもやや低下。がしかし13kmくらいの地点で応援にかけつけてくれた仲間を発見! がぜんテンションあがる。体もほぐれてきたのか、少しずつ積もりゆく疲労を感じながらも足の出は軽快。しめしめと、5:50~5:55/kmくらいにほんの少しペースアップ。黙々と足を運んだ結果、20kmがちょうど2時間ちょい。悪くないペース。そして銀座、日本橋方面へ。ここでも会社の先輩方の応援。その後もいい間隔で誰かしらの応援をもらえたことがなにより励みになったなー。待ってくれている人がいると思うだけで、すごく勇気づけられるんですよ!

どんどん疲労が蓄積してくるもののもう5km、もう5kmと体をなだめすかしつラン。今回はたっぷり補給物資を仕込んだおかげで、空腹やエネルギー切れを回避できたこともでかかったなー。ほんの少しずつペースアップしながら35kmを突破。あと少し。まだペースは落ちない。東国原知事を捉える。ずーっと笑顔で手を振っていて偉い。38kmを過ぎてめっきり足が出なくなり、40km越えて限界点がついにきたけど、それでも最後のアップダウンをなんとか粘り切ったぜ。結果、一度も歩くこと無く最後まで走りきってフィニッシュ! タイムは4:11:00切ったくらい(自己新記録!)。あまりのしんどさにゴール直後は感極まって思わず涙ぐんでしまいました。だって心底使い果たしたんだもの! だってだって目標を達成できたんだもの! こんなに嬉しいことはない!!

d0055469_2322153.jpgいやーしかしゴールしてはじめてわかる、消耗の激しさ。1度走りを止めてしまったら2度と走り出せなかったと思えるほど棒になっていた足。でもよく最後まで持ちこたえた! ツラさでいえば断然去年が上だったけど、走り続けたダメージは今年の方が上だな。

ということで、無事に、2個目のメダルをゲット!(去年よりデカイや) この達成感はほかの競技では絶対味わえないカタルシス! 練習含めてすべてを出し尽くした感と報われた感が満載! きっと、これ以上いい結果を残そうと思ったら、もっともっとストイックに練習しないとならないんだろうな。まあ先のことは置いとこう。今はもう走らなくていいんだ。長い3ヶ月のトレーニング期間だった。そして長い42kmの道のりだった。そしてオレは、声を大にして言うぞ!

"少なくとも最後まで歩かなかった!!!!"

応援してくれたみなさん、共に走った人たち、スタッフの方々、そしてオレ、本当におつかれさまでした!

<公式記録>
4:10:37(ネットタイム)
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# by april_foop | 2008-02-17 00:00 | 体育
EXPO2008。リヴェンジ前夜。
d0055469_1226638.gifモーレツに昂っております。
アレからはや1年。ついに、ついに再び挑むときがやってきた! 東京マラソン!!
東京マラソン2008

14〜16日の3日間、東京ビッグサイトでエントリー受付+東京マラソンEXPO2008開催。今日でいいのに、気がはやって仕方ないオレ様は、昨日の午前中に行ってきちゃったよ。去年の東京ドームに比べると一体感がない気がしたけど(平日だからかも)、スポンサー企業やスポーツメーカー、スポーツ用品ショップが軒を連ねて、同じ志を持ったランナーたちの姿を見ているうちに、ひしひしと盛り上がりを感じました。テンションあがるぜー。キャンギャルというか、スタッフのちゃんねーたちに、「がんばってくださーい☆」といわれるだけでチカラ入るぜ。まあ昨日のうちに受付をすませといたおかげで今日はのんびり準備できるわけで。

さて、トレーニングの質や量は前回とそう大きく変わっていないと思うんだけど、去年は11月に300km近く走り込んで、12〜2月にかけてガクンと練習量が減ってしまったことが反省点。もちろん当日の雨やらもろもろ装備不足なんかもマイナス影響だったことは間違いない。

その教訓を生かして今年はピークコントロールを意識。11月終わりからトレーニングを本格化。12、1月とも150km強を走って、2月に入ってからは休み休み50kmほど。今週はほぼノー ランで調整してきました。結局のところ走ってみないとわからないけど、去年よりコンディションは整っているはずだと思いたい。装備だってがぜん充実して、アームウォーマー、グローブ、シューズ、腕時計、ポーチ、補給物資を新調済み。フルを走る練習量としてはやっぱり足りないんだろうなと思うけれど、今の生活スタイルの中では、やれることはやったといっていいのではないかと思う。もちろん改善の余地がないわけではないけれどね。所詮はにわかですから。冷やかしですもの(本気だけど)。

今年の目標タイムはずばり4時間15分、そして今度こそ最後まで歩かないこと。去年が4時間57分だったことを思うとかなり高めの目標だけど、天候だけで15分(晴れてくれそうで本当に良かった!)、歩かずに走り切ることと補給物資の効果で15分縮められたらいいな、と。残りはトレーニングで伸びた(と思いたい)分で補えれば、もしかしたら届くかもしれない。

d0055469_1252584.jpg今はまだ希望的観測があるけど、絶対に絶対にものすごくツライんだと思う。心も間違いなく折れると思う。でもそのときに、なんとかして粘って粘って粘って完走を果たしたい。猫ひろしには負けたくない。バイブルだって再読したし、とにかくモチベーションは最高潮!

ここをご覧になる方で、もしも沿道に来られる方や、テレビでチラリと観戦される方がいらっしゃったら、ぜひほんのちょっと心の中でフープを応援してください。よし、行くぞ42195! 1 Days to RUN!! RUN MY RACE!!

<2/17AM6:00>
眠りはやはり浅かった。外はまだ暗い。
でも、行くよ! がんばれ、オレ!!
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# by april_foop | 2008-02-16 00:00 | 体育
感想/うた魂♪(試写)
d0055469_23122271.jpg夏帆ちゃん、無量大数カワユス! 『うた魂♪』4月5日公開。自らをお歌が上手な美少女と認識する女子高生かすみ。意中の牧村と急接近するも、合唱部でソーカイに歌う姿をlike a「シャケの産卵」と笑われて、大ショック! 立ち直れないまま引退しようとしたら、ヤンキー合唱部に目ぇ付けられた。なんなの、このスピリチュアルな男たちは!?
映画『うた魂(たま)♪』公式サイト

コミカル直球な青春大合唱! これはもう反則というしかないけど、やっぱり清々しく、いわずもがなのクライマックスではもろにジンジンきちゃいました。ただでさえ好きな学園本気モノはもう鉄板ですがな。

はっきりいって完成度は低いよ。シロートくさい脚本(コンペ入賞作だけど)に、パっとしない演出。笑いも人をダシにするあざとい系。キャラもわりとステレオタイプで前半は壊滅的。後半にしたって歌の力に頼ってるだけともいえて、映画のデキは同じ青春×音楽女子モノの『スウィングガールズ』とか『リンダリンダリンダ』よりワンランクもツーランクも(スリーランクも)落ちるのは確かなんだけど、でもやっぱ文字通り青春を謳歌する中盤以降はね、否定できんのだわ。かつて同じ部活人だったし、かつて同じ高校生だったし。うらやましいくらい輝いてたよ、みんな。今、できるものならやりたいこと第1位/部活! だもん、オレ(第2位/バイト)。

でもって、とにかくとにかくとにかく、夏帆ちゃんがかわいいのなんの! 『天コケ』も十二分に可愛かったけれどさらに輪をかけて宇宙規模のキューティっぷり。2008年、ガッキー並の旋風を起こしてくれちゃうんじゃないの、これ(でも最近ちょっとお疲れ気味。学校との両立タイヘンそー)。

映画としてはイマイチだとしても、合唱の楽しさと高校生のきらめきはちゃんと引き出していて楽しめました。「あーなーたぁ〜に♪」って歌い出したい気分〜(ネタバレ失礼)。
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# by april_foop | 2008-02-15 00:00 | 映像
感想/悲しみが乾くまで(試写)
d0055469_2112634.jpg淋しいけど、優しい。『悲しみが乾くまで』3月29日公開。最愛の夫を亡くしたオードリー。夫の親友であり、しかし薬物中毒患者でもあるジェリーにその死を報せ、そして共に暮らすことを提案する。しかしオードリーの悲しみは癒えず、ジェリーもまた薬物を絶てないのだった。
映画『悲しみが乾くまで』公式サイト|ウーマンエキサイト シネマ(映画)

去年、『アフター・ウェディング』『ある愛の風景』でオレのハートをがっちり掴んだスサンネ・ビア監督のハリウッドデビュー作。環境は変わっても彼女らしく、ときに容赦ないほどに残酷に、しかして根底では優しく人間を描いてますわ。その本質はやっぱり"淋しさ"だと思うなぁ。この作品も9割方重いの(その時点でダメな人も少なくないはず)。だけど最後の1割で、その淋しさを前提としたうえでの温かさとか優しさ、希望を見せてくれるんだよなぁ。やっぱりセンスある!

本当に最悪に深い悲しみってのは、決して癒えることはない。なにをどうやっても受け入れられないことって確かに存在する。すると人間は弱いから、心を閉ざしたり、バランスを失ったり。そして人間はズルイから、それを誤魔化したり、何かにすがったり。監督はそれをまんまリアルに映し出す。でも、否定しない。弱くてズルイからこそ、救いの手を差し伸べてくれる誰かが必要なことを示す。てのを踏まえて、"善意を受け入れて"というフレーズがキーだったけど、まさにこの受容し難き困難と、そこからの脱出を象徴した、素晴らしいメッセージだったわ。シンプルなのがまたいい!

ハル・ベリーも、ベニチオも苦しい苦しい役どころをしっかり演じてました(特にベニチオ!)。オードリーは、欠けてしまった自分のコアを、夫に最も近いモノで埋めようとして、逆に喪失感を募らせてしまう。ジェリーもまた、そんなオードリーの力になりたい、少しでも自分を変えたいと思うのに、それが叶わず躓いてしまいます。どちらも、失ったものを取り戻せないそんな自分に対するもどかしさを抱えながら、それでもなんとかつながって、前を向こうとする。話に飛躍はなく、ほんとギリギリの1歩踏み出せるかどうかっていう葛藤がよかったね。"一人暮らしは淋しいから"は、隣人のセリフだけど、これもまたシンプルかつ本質をとらえていて効果的でした。

瞳のアップを抜き出すスサンネ流の映像世界も健在。これ、決して目の演技とかじゃないのに、思わず映し出された瞳からいろいろと感情を読み取らされてしまうんだよね〜。ただ、ハリウッドとの相性はやや疑問かなぁ。あと、邦題がなー。原題は『THINGS WE LOST IN THE FIRE』。本編観ればわかるけど、いいタイトルなんだ(自分の外にあるものを失っても取り戻せるけれど、自分の内側で失った物は取り戻せない、というメタファーだと思う)。さすがに直訳せえとは言わないけれど、主題を示す含蓄があるだけに、作品のためにももう少し内容とリンクさせてほしかった。どうせ大衆受けじゃなくて作家寄りの監督なんだからさー。

癒しとか、大きな感動とかいう類いは期待するべからず(ホントに暗いよ!)。スサンネの世界は十分堪能させてもらえるので、ファンは必見! ボクは満足です。
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# by april_foop | 2008-02-14 00:00 | 映像
神と天使と悪魔って何者?
d0055469_23473490.gifd0055469_23474713.jpg別段ファンタジーが好きなわけではないけれど、マンガやゲームで育った男子として、こういう存在って気になるんだよね。新宿駅構内の書店でふと目に入ったのでついお買い上げ。そして読了。
「世界の神々」がよくわかる本|書籍|PHP研究所
「天使」と「悪魔」がよくわかる本|書籍|PHP研究所

「神々」は、神話別にカテゴライズ。ギリシャにはじまり、北欧、ケルト、メソポタミア、ヒンドゥー、エジプト、そしてクトゥルー。シヴァやらオーディンやら、『FF』でおなじみのところから、シヴァやヴィシュヌといった『3×3EYES』ファンにはマストの神様、その他どっかで耳にした名前が続々と。ケルトやメソポタミアってのは、聞いた名前が少なかったなー。なんでだろ。内容は、全部簡単なインデックスで、それぞれのキャラクターや有名なエピソードを紹介しているだけだから、最高に浅いんだけど、逆にサラっと楽しめるんだな。やっぱり神話っておもしろいなー。

一方、「天使」と「悪魔」は、それぞれ東方と西方で4分類+聖人&魔導師。ミカエル、ガブリエルに毘沙門天、ルシファーにティアマト、そしてソロモンなど、これもやっぱりゲーム、コミックでは縁深い名前が続出。ただ、神様に比べるとキャラが弱くて、その存在もなんだか曖昧。天使から悪魔になったり、人間から悪魔になったり、より作られもの感が強いんだよね。

どいつもこいつも、姿形はさまざまで、能力も多様、伝説・逸話も無限にあるけど、どれもやっぱり人間と地球がベースにあるところを考えると、やっぱり人類が考え出したファンタジーの存在なんだろうなぁと改めて思う。と同時に、すべての発祥が生活の隅々にまで根ざしていることを考えれば、教訓じみてもいるよなぁと。神様のくせにやけに惚れた腫れたが多いし、不死に憧れたりするし、そういうの見てると、他山の石としたくなります。神様、形無し!

まあホントひまつぶしでしかなかったけど、雑学が少し増えたということでよしとしよう。神も天使も悪魔も人間の心の鏡。日々、精進ですな。しかし、電車の中でこれを読むのは思ったより恥ずかしかったな。悪魔の挿絵とかたくさん入ってるし。
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# by april_foop | 2008-02-13 00:00 | 文字
アフリカでは何が。感想/ナイロビの蜂、ラストキング・オブ・スコットランド(ともにDVD)
d0055469_11424446.jpg一昨年くらいから多かったアフリカ舞台の映画。観たかった2本をDVDにて。広大な大地の上で何が起きているんだ?

評判もよく観たかった『ナイロビの蜂』。なるほど、好評なのも納得。夫婦愛とアフリカを食い物にする社会問題を巧みに織り込んだ秀作だ〜。物語への導入がうまいからすんなり引き込まれ、スラムの描写や回想の仕方もすごく効果的。社会派としてもラブストーリーとしても、どっちの側面からもちゃんと成立してんね。本当にアフリカってこんなに食い物にされてるんだろうか。病院の問題とかは想像つくけれど、諸外国がこんなやり方でアフリカから搾取しているとしたら、それって植民と変わらないね。

レイチェル・ワイズは知的なイケイケ姉さんで、なんと実年齢より10も下の役どころだったのにはちと驚きだけど、『マイ・ブルーベリー・ナイツ』とは180度違う健康的美女でした。

d0055469_1143571.jpgお次はフォレスト・ウィテカーのオスカー獲得で話題だった『ラストキング・オブ・スコットランド』。これまた面白かったな。最後はどんどんと悲惨なことになってしまったけれど、実在のアミンが元にあるわけだからこの結末も仕方なし。しかしこれがたった30年前か。。アミンにも当然問題はあるんだろうけど、やっぱりそれだけじゃないんだろうなぁ。

フォレスト・ウィテカー、アミン本人なんじゃ?と思わせるような見事な演技。エンドロールで本人写真が出たとき、完全な相似を描いていたことに驚いたわ。あの獰猛さと、狼狽、迫力。いやはや。『バンテージ・ポイント』では善良な市民。ギャップに萌えるぜ。しか〜し本当に注目なのは今、ノリにノってるジェームズ・マカヴォイ君! ワケありそうな眼差しが婦女のハートをがっちりキャッチなのも納得。繊細さと色気と陰を同居させてて、雰囲気あるねー。演技の実力も本物? 『ペネロピ』『つぐない』でも楽しんでください。

『ルワンダの涙』『ホテル・ルワンダ』『ブラッド・ダイアモンド』と、描かれるのは虐殺や支配、紛争などアフリカの混迷ばかり。最初は、こんなことって本当にあるのか?ってくらい現実味なく観てしまっていたけど、これだけ観るとさすがに危機感を覚えるわ。興味本位でアフリカに行きたい〜とか思ってるけど、もっと歴史とか勉強しないといけないのかも。そしてできることをやらないとなぁ。そんな風に思えました。どの作品も秀作なのが皮肉だわ。
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# by april_foop | 2008-02-12 00:00 | 映像
感想/マイ・ブルーベリー・ナイツ(試写)
d0055469_2164021.jpg恋したくなる雰囲気系。『マイ・ブルーベリー・ナイツ』3月22日公開。失恋したエリザベスは、元彼の家のそばのカフェオーナー、ジェレミーと出逢う。ジェレミーは彼女に売れ残りのブルーペリーパイを振る舞い、2人の間に親密な空気が流れ始める。が、エリザベスはNYを離れ旅に出た。メンフィス、ネバダと旅先で愛に惑う人々に出会うたび、ジェレミーへと綴る手紙。NYから距離を置くほどに近づいていく想い。エリザベスが見つけたものとは。
映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』オフィシャルサイト

なんつってもスタイリッシュかつ幻想的な映像が美なのよ。そんな夢見心地なビジュアルに包まれた、やさしい恋の旅。うん、うっとりできるねー。ロードムービーっぽい雰囲気をたたえながら(でもウォン・カーウァイ曰く、非ロードムービー)、失恋〜出会い〜変化〜再会っていう恋愛モノの王道をNYからの旅に乗せて柔らかく描いてて、ロマンチックだけど最低限のリアリティは損なわないというなかなか難しいハードルを越えてるのね。

メンフィスでの出会いは、過去から抜け出すことを。ネバダでは、人を信じることを。失恋によってエリザベスができなくなりかけていた2つを提示することで、彼女は前へ進むために必要な時間と距離を得ていく。押し付けがましく見えないのは、豪華アンサンブルの力量によるところも大きいかも。出てくる人たちみんな魅力的で、初映画のノラ・ジョーンズが、いっそう等身大に見えてよかったんじゃないかなー。中でもレイチェル・ワイズの憂いを帯びたやさぐれ美人っぷりには魅了されたぜ。色っぽいわ〜。『ナイロビの蜂』とは大違いですぞ。

この作品のいいところは、主演の2人が直接すったもんだしないから、「え〜」とか「それはねーだろ」とかそういう面倒臭さがないところ。あくまでエリザベスが自分と向き合って失恋から立ち直っていく過程だから、いい感じなんだわ。映画史に残るとか残らないとかいわれてるキスシーンも、そこまでとは思わないけど、素敵は素敵。ゆってもラブロマンスだから、なにが残るわけでもないけど、過剰に夢見過ぎてない感じが好感もてました。
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# by april_foop | 2008-02-11 00:00 | 映像
美食百花dish47 通いたくなるパン屋たち
d0055469_23161410.jpg前回ですっかり魅せられた美味しいパン屋さん。一気に4軒ほど。どこも人気店で、地元で愛されてるのはもちろん、わざわざ遠くから通ってくる人もいるみたい。

<<三宿/パン屋
Signifiant_Signfie

三宿の交差点を世田谷公園方面に5分ほど行って、右手に入ったところ。パン屋に似つかわしくないおしゃれ外観のこちら。志賀さんていうパン業界では超超超有名シェフが立ち上げたお店らしく、今の東京のパン屋さんはなにかしら志賀さんの影響を受けているとかいないとか。ハード系が特に充実していて、バゲットは絶品。カフェっぽいスペースもあったから、イートインもできるっぽい? イチジクやオリーブオイルを織り込んだパンもワインとよく合いました。場所柄か、"よさそう"なお客さん多し。

d0055469_23174341.jpg>>駒沢大学/パン屋
マリアージュ ドゥ ファリーヌ

駒沢大学から自由通りを徒歩15分ほど。駒沢公園過ぎて少しのところを右手に入ったところ。ここもまたおしゃれ〜な店構え。それもそのはず、ここはパティシエあがりのシェフが腕を振るうお店だから。その感性は思いっきり見た目に現れていて、とにかくどれもこれもデコラティブなのよ。フォカッチャの上に色とりどりの野菜! だったり、豪勢なチキンが乗っていたり、はたまたお菓子系のパンもやたらとビジュアル系。もちろん味も繊細。でもバゲットやら食パンやらもモチモチして美味しかったなー。ちーとお高いけれど、近隣マダムが大挙押し寄せてました。接客も超丁寧でどことなくブルジョワな匂い。

d0055469_23181465.jpg<<赤坂/パン屋
BECKER'S DELIGHT

乃木坂をジャニーズ事務所の方に行って、赤坂小学校の裏らへん。ここはドイツパンのお店。ドイツパンて酸っぱいイメージだったけど、ここんちは食べやすいアレンジをしているようで、サンドイッチからお菓子系までいい塩梅でった。もちろんTHEドイツパンな感じのラプンツェルとかもあります。アンティークの家具とかを配してるらしくて、内観が雰囲気いいのもポイント高し。場所の割にはさほど高くないし、やっぱりこういうインディペンデント系のパン屋さんって、どこも感じがいいのだわ。六本木交差点からも歩いて10分ちょいほど。

d0055469_23185337.jpg>>北池袋/パン屋
backer fujiwara

ここ、ボクの自宅のすぐそばでした。前から気になっていたもののタイミングを逸していて、ついに行ってみたら美味しかった! と思ったらなにげにパン好きの間では有名店でした。スゲー小さいお店で、店内に入れるのは1人。いや、ホントに1人。初めて行ったとき、外に3人くらい並んでて、え〜と思ったけれど、お客さんは総勢4人だったので5分待ちで買えました。ちっちゃい店内の壁にちょこちょこっとパンが置いてあって、これとこれ、っていうと店員さんが取ってくれます。ベーグルが美味しかったし、「究極のメロンパン」(中にカスタード入り)なんてものも。町のパン屋って感じで親しみ持てます。けっこう愛用してます。

てことで、ここ最近のパン行脚でした。知れば知るほど奥が深いパンの世界。でも! やっぱりデュヌ ラルテが一番好きっす!(今日も買ってきたじょ)

次号リリースは2/25。
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# by april_foop | 2008-02-10 00:00 | 美食
感想/Sweet Rain 死神の精度(試写)
d0055469_23113039.jpg原作がよさそうなのはよくわかった。『Sweet Rain 死神の精度』3月22日公開。死神の千葉は、突発的な死を迎える者の最期の7日間を観察する。死に値する者は「実行」。しかしまだ死ぬべきではないと判断したものには「見送り」を処す。今日、千葉が観察するのは、1985年、27歳、苦情処理係のOLだった。
Sweet Rain 死神の精度

んーー、いい話なんだと思うよ。おもしろい話なんだと思うよ。だけど全然足りないんだよなー。千葉のキャラ付けに設定以上の魅力がないし、登場人物が少ないのにそれぞれに緻密さが足りないので感情移入しづらい。特に、本筋とは関係ないところの小道具がものすごく効いていないのが致命的! なんだよあのロボット!! ミュージックも連呼するだけじゃん!!! 扱ってる「死」というテーマへのアプローチはすごく深いのに、それを映像で表現し切れていなかったなー。やけにチープ。

と、不満はあるものの、きっと原作(未読)はおもしろいんだろうなー(まあベストセラーだしね)、と感じさせるだけのものはあり。なぜってラストを締めてくれる富司純子さんがとにかく絶品だから。多分、意図的に作ったと思われるヘアスタイルとあわせてとても美しかったです。最後だけは気分よかった。

いい話だけに惜しまれる一作。もっともっと良くできた素材なのでは?という残念な気持ちが残るわ。ワーナー、邦画製作の予算をケチってるんじゃないか? ちなみに主題歌はなんとコニタンが担当。あの透明ボイスが染みます。
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# by april_foop | 2008-02-09 00:00 | 映像
感想/スルース(試写)
d0055469_1134147.jpgなんだこの狂人合戦は!? 『SLEUTH』3月8日公開。探偵小説作家アンドリューのもとを訪れた若い男・マイロ。彼はアンドリューの妻・マギーの愛人だった。離婚を求めるマイロに、アンドリューはある提案を持ちかける。「この屋敷にある宝石を盗まないか?」。不可解な提案は、奇妙なゲームの幕開けだった。
映画「SLEUTH」公式サイト

もともとが舞台作品で、1972年に映画化されたものをリメイクした本作。なるほど演劇っぽい2人芝居が繰り広げられる90分ですな。ハイテクかつ冷たいブルーの部屋とか、怪しさ満点の屋敷で繰り広げられる、老獪ジジイと、若気至り気味君のメンズバトル3本勝負。ハナっから展開が無茶苦茶なので完全に他人事モードだけど、いかにも芝居がかったやり取りは見物かしらね。ジュード・ロウ、必死のクレイジーっぷり。

演劇としてみるには臨場感に欠けるし、映画にしてはリアリティがないし、ちょっとどっちつかずなのが惜しまれるけど、テキストとか、屋敷のデザインとかはよく練られている感じ。2人の顔半分しか見えないカメラアングルも、やり取りの虚々実々感を意識的に煽ってるね。表面のセリフとその真意、みたいなさ。字幕翻訳がやや微妙な気もしたけど、その辺はちょっと自信ありません。。

テンポのいい90分なので、なんともいえないままサクっとフィニッシュ。全然気持ちよくないけど、キャストのファンならこういうのもアリはアリですかな。
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# by april_foop | 2008-02-08 00:00 | 映像
感想/犬と私の10の約束(試写)
d0055469_23143191.jpg猫ブームに負けるな〜。『犬と私の10の約束』3月15日公開。函館に暮らす斉藤一家。14歳のあかりは、ある子犬と出会う。ソックスと名付け、母から諭された「10の約束」を胸にソックスとの絆を深めるあかり。そんな斉藤家とソックスが過ごした10年間をつづる。
『犬と私の10の約束』公式サイト

教育テレビかと思うほどにハートウォーミングのど真ん中すぎて、そりゃーいい話だけど、特別な感動とかはなっしんぐ。ワンコはもちろんかわいいから、犬好きさんなら間違いなく楽しいんでしょうナ。それにしても誰よりも達者なワンちゃんの超絶お芝居は目を見張るわ。どのくらいの撮影苦労があったのかわからないけど、仕上がりを見る限りは本当にお見事。最期のワンシーンだけアニマトロニクス(ロボットを使う技法ですって)を使用したらしいけど、言われないとわからないなー(ちょっとだけ尻尾が機械的?と思ったけどそこかどうか定かじゃなし)。

田中麗奈はよかったと思うけど、あのサーヤヘアはちょっと微妙。福田麻由子(やっぱりこの子のお芝居、オーバーで鼻につくぜ)との相性は大方の予想通り抜群。トヨエツ、加瀬君をはじめとしたその他のキャストも持ち味を存分に発揮しておりました。

ボク、ワンちゃんほか動物さんを愛でる気持ちはあるんだけど、どうしても「飼う」ことに抵抗あるんだよね。あかりよろしく、絶対自分の都合を優先しちゃって10の約束守れなそうなんだもの。
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# by april_foop | 2008-02-07 00:00 | 映像
感想/JELLYFiSH(試写)
d0055469_21435865.jpg小粒な良品めっけました。『JELLYFiSH』3月15日公開。恋人と別れた、結婚式場ウェイトレスのバティア。上司に怒られるわ、部屋の天井は水漏れするわ、パッとしない毎日。ある日、海辺でたたずんでいると、浮き輪をした迷子の少女が現れた。バティアの式場で結婚したケレンとマイケル。しかしケガにより新婚旅行をキャンセルし、海の近くのホテルに泊まるがスイートは空いてなく、2人の間に気まずい空気が流れる。ケレンとマイケルの結婚パーティにいたフィリピン人ヘルパーのジョイは、老婦人マルカの世話をする。マルカは女優の娘との折り合いが悪かった。カンヌ映画祭カメラドール受賞作。
:JELLYFiSH:

イスラエルを舞台にした、誰もが感じるあとちょっとうまくいかない日々と、そこにある等身大の希望をゆらりゆらりと描き出したプチ群像劇。スクリーン上を愛おしい人々がたゆたう、なかなかの良品! チラシのイメージほどポップな世界じゃなく、どちらかといえばややグレーがかった日常なんだけど、いろんなさじ加減が丁度よくって、素直に入ってくるわ。

バティアは、子供の頃からの親とのすれ違いが大人になっても尾をひいていて、どこか愛情に飢えた女性。人とのつながりに不安を憶えている感じがよく伝わる。幼い日の自分の姿に翻弄されたり、母親のポスター前で雨に打たれる、皮肉な画が淋しいんだわ。ケレンとマイケルは、目に見えない気持ちの行き違いを体現。目に見える死によってはじめてそれに気付くのがなんとももの哀しい。ジョイとマルカは言葉の壁に阻まれる。イスラエルのお国柄まで匂わせながら、でも互いに親として持つ愛情を抱きしめあって分かち合う。どの話も最後には、ほのかな希望を見せてくれるのであと味は意外なほど爽やか。主要キャラ以外にもいろんな背景を感じられるのがまたグッド。よく練られてる。『迷子の警察音楽隊』に続くイスラエル発の佳作だ!

で、なにより響いたのは「みんななにかの第二世代」という言葉。途切れることのない人生のリンクを表したみごとなフレーズ! そうなんだよなー。誰だって誰かの子だもんなー。その時点でなにかを受け継いでいるんだよなー。宮部みゆきが「子供はみんな時代の子」って言ってたのと同じくらいの大ヒット。ビジュアルもしっかり作り込まれてる感じするし、どのエピソードにも母なる海をすぐそばに置いたりするメタファーも巧み。観れば観るほどにいろいろと感じ取れそうです。
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# by april_foop | 2008-02-06 00:00 | 映像
感想/ノーカントリー(試写)
d0055469_23105316.jpgすげーインパクトだぞ! 『ノーカントリー』3月15日公開。テキサスの平野で謎の死体と大金を発見したモス。彼はこれを奪い、迫り来る追っ手の影を感じながらも逃亡する。モスを追うのは、殺人鬼のシガー。空気銃を使い、コインの表裏でたやすく人を殺すこの男から、モスは逃れることができるのか。さらに2人を、警察が追跡し…。
:::ノーカントリー:::

後世に語り継がれそうな殺し屋シガーの恐いこと恐いこと。不気味なルックス(地毛だってさ!)と、瞬殺エアガンの驚異は半端じゃないっす。モスはモスなりにタフに行動しているのと対照的に、シンプルに直線的に人を葬っていくその姿は、演出の妙もあって手に汗握る緊張感。出会ったが最期、死を覚悟しなきゃならない感じ!

コーエン兄弟らしい(ちょっとしか観たことないけどね)、どこか乾いた笑うに笑えないユーモアとノワールちっくな展開が見事にマッチ。少ないセリフと抑えた音楽で、なのに油断させない展開で物語は進んでいく。そして原題『No Country for old man』。時代の変遷とともに忘れ去られていくものとでもいうのか? 警察が口にする哀愁と、シガーの無機質さがあいまって、なんだかトラウマにでもなりそうな余韻が残るよ。

ということで評判も頷けるマーダーゲーム。かなりシブく、見応え十分なことは保証できるかなー。といいつつ、面白いけど、好きなタイプではないかも。
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# by april_foop | 2008-02-05 00:00 | 映像
感想/魔法にかけられて(試写)
d0055469_3145361.jpgおふざけが過ぎますわよ! 『魔法にかけられて』3月14日公開。そこはアンダレーシアなるおとぎの国。プリンセス・ジゼルは、白馬に乗ったエドワード王子と出会い結婚の約束をするが、魔女ナリッサにより異界へと飛ばされる。たどりついたのは現実世界のNY! バツイチ弁護士ロバートに拾われるも、魔法の国の常識がことごとく通じない! ジゼルを追いかけてきたエドワード、さらにナリッサの追っ手も迫り、どうなるジゼル? どうするロバート!?
魔法にかけられて

アニメで始まってそのキャラたちを実写化しちゃうという楽しい試みだけど、なんか策に溺れた感が…。やりたいことはわかるけど、どうもドタバタドタバタ。現実世界ではアリエナイ、夢物語のミョーな風習による滑稽さで落とすってのが、なんだかチャチなコントみたいに見えて。ロバートにおとぎ話の純粋性を見せつけることで、現実世界のリアリズムをちょっとひと休みさせたり、逆にジゼルの姿を通して、現実逃避して寝言ばかり言ってちゃダメよ、なんてメタファーを仕込んだり、なテーマ性は悪くなかったのに。

あと自前ディズニーネタを使ったセルフパロディももう一歩? 『シュレック』くらいシニカルに毒づいてくれれば笑えるのにね。でも、ことアニメーションとなれば鉄板で、特にオープニングとエンディングのポップアップブックはさすが夢がある! 実写キャストも歌って踊って浮きまくっててイメージには合ってた。けどクライマックスのトンデモバトルはさすがにやり過ぎでしょー。

子供にウケるのか大人にウケるのか、ちょっと読めないなー。アイデアはおもしろかっただけに、もうちょっとブラッシュアップしたらもっと良かっただろーに。
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# by april_foop | 2008-02-04 00:00 | 映像
感想/バンテージ・ポイント(試写)
d0055469_2310695.jpg90分もたずに飽きた。『バンテージ・ポイント』3月8日公開。スペインのサラマンカ広場にて5大陸の対テロ首脳会談が行われる。そこに出席したアメリカ大統領が、大衆の面前での演説中に狙撃された! さらに広場は爆発炎上!! シークレットサービス、スペイン市警、一般市民ほか8人の視点を通して、そこでなにが起きたのかに同時多角的に迫るサスペンスアクション!
バンテージ・ポイント - オフィシャルサイト

狙撃の23分前から狙撃後の流れを8人それぞれの視点で何度もオーバーラップさせていく方式。たったひとつの真実も立場、視点、関わり方でそこに映る世界はまったく違う。テロリストは一体誰なのか。そして何が行われていたのか。激しく揺らしたカメラで混乱した現場の臨場感を出しながら、スピード感たっぷりに展開!!

てのは確かにアドレナリン出るんだわ。うん、けっこう出た。徐々に核心に近づいていくドキドキ感覚もいい。けど、あまりにもハイスピード押しだけで突っ走るもんだから半分くらいで疲れました。その辺考慮しての90分1本勝負なんだんろうけど、最後まで一定のリズムだったから、4人目くらいでなんとなく目疲れ&胃もたれ。もちろん登場人物によって行動範囲も目的も全然違うから、目に入るシーンそのものに変化はあるんだけどね。リズムの問題だよね。

もう一個引っかかったのは(こっちのほうが大きい)、大統領選も間近なこの時期に、しかも大規模テロなんつー社会派ネタのど真ん中をぶつけておきながら、その意義はスルーしてアクションのみで終わらせてしまったこと。いくらか、社会的なエッセンスを感じないこともなかったけれど、もうちっと重層的に作ってよほしかったよ。あと30分使ってさ。それでこそ、今このタイミングでこういう映画を作る必然性が出たと思うんだけど。

決して楽しめなかったわけではないけど、アクションの領域内。テロの脅威がなによりも印象に残っちまったぜ。良しとするかどうか、みなさんの視点はどんなもの?
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# by april_foop | 2008-02-03 00:00 | 映像
感想/アメリカを売った男(試写)
d0055469_20425097.jpgえー、こんなもんなの? 『アメリカを売った男』3月8日公開。2001年、FBI捜査官ロバート・ハンセンが逮捕された。彼は、FBIの機密情報を25年にも渡りソ連・ロシアに流し続けていた男。その2ヶ月前、彼を逮捕するために送り込まれたのは捜査官志望の血気盛んな若者エリック。彼らの間に、なにが起こったのか。アメリカを揺るがした事実に基づいた衝撃作。
映画『アメリカを売った男』公式サイト 2008年3月8日(土) シャンテシネほか真実のロードショー

二重スパイって、ちょいちょい出てくるネタだけど、なんせこれは実在のケース、しかもあのFBIというから、どれほどスリリングなもんか興味あるじゃないか。と思ってたらけっこうな勢いで拍子抜け。すでにFBIの内偵は済んでて、あとはすべてを把握するための現行犯逮捕狙いで、監視しまくりの状態。そこに駆け引きはまったく存在しません。ハンセンも感づいて警戒してるから、ほとんどアクション起こさないし。

かといって、それまでの25年をにおわせるような描写もなければ、スパイであり続けることに対する疲弊感みたいなものも特に感じられず。ハンセンも最初こそヤバそうなオーラを醸してたのに、どん臭いエリックの超後付け誤魔化しを意外にあっさり信じちゃったりして、おいおい天下の大スパイもヤキが回ったのかい?って感じ。対するエリックもキレる有望株って感じはまったくしないただの青二才(あ、でも嫁にはキレてた)。つーかエリックの嫁も、今さら何をってくらい旦那の仕事に理解がなかったなー。

雰囲気は確かにあるし、主演クリス・クーパーの演技は十分。なんだけど、事実に基づいているという割にディテールに説得力がないせいで特に緊張感も感じられず、ドラマに重厚さもなし。なんでわざわざ映画にしたんだ? この程度なら15分のニュース特集のがよっぽどドキドキするような気がするぜ。
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# by april_foop | 2008-02-02 00:00 | 映像
EQ_vol.06 人はみなその人生を編集する・中
d0055469_19385.jpgブログ内連載『EQ』第6回。前回の続き。編集たぁなんぞや?

「編集」が出版のものだけではないというの前回触れた通り。すべてのビジネスパーソンは、業務の上でなにかしら編集をしております。世間のパラダイムが大きくシフトし、そしてそのサイクルがどんどん速くなっている昨今。常に変化し続けるビジネスの状況の中では、これまでと同じ発想や論法ではダメだと感じることが多いです。多分それはどんな業種でもいえるはず。そんな状況下において求められるのは、既成概念に捉われない、企画力であり、発想力であり、実行力であり、リーダー力。すなわち編集力。と雑誌『Think!』(写真)でも謳っております。

編集とは文字通り、"集めて編む"こと。出版でいうところの編集が誌面製作のためのものであるように、それ以外の業種にもそれぞれのゴールに向けた"集めて編む"があるはず。必要な(時には必要と思えないような)要素を集めること。それらを組み合わせること。そして新たな価値を創造すること。そのためにはどういった方法が考えられるか、効率だけを求めるのではない発想ができるか(と同時に効率的なシステムを作れるか)、ユーザーの気持ちを汲み取れる仮説を立てられるか、飽くなき試行(思考)錯誤ができるか。お金をかけずとも、ないものねだりをしなくとも、今あるもののアングルを変えるだけで、環境は随分変わるものです。すべてが完璧に機能し続けることなんてまずありえないのだから。

ビジネスは生き物。今、うまくいっているものも明日にはどうなっているかわかりません。小島よしおが一発屋といわれるのと同じことで、世界は絶えず変化し続けています。だから、それに合わせ、いや、それに先んじた編集作業が求められているのです。

そのために必要なのは、現状を正しく把握し、新しいものを好んで受け入れ、異なるものを遠ざけず、さまざまな視点からものごとを観ること。その上で仮説の設計と検証を貪欲かつ継続的に行い続ける。突き詰めると、「今ある枠組みを疑い、壊し、よりよい形で再構築し続ける」。すなわち、編集する。ビジネスの編集力とはそういうことなのではないかと思うのです。口でいうのは簡単ですが、実践していくのはなかなかに大変。しかし、これができてこそ、"仕事ができる"なのでは。

なんだか当たり前すぎることを言っているような気もしますが、このファンダメンタルこそがやはりすべての礎であるように思います。安易なカテゴライズや、情報過多、あるいは目先だけの効率化や日々がルーティン化していくことなどによって、思考停止状態に陥ってはなりません。それらから脱却するのもまた編集力。数えきれない要因が複雑に絡み合っているからこそ、やっぱり可能性は無限なんです。自分がどう仕事をしていくべきか。個の力が求められる今の時代、すべての社会人が自らの仕事を自身で編集していかなくてはいけないと思います。

次号は3/1リリース。「編集」を人生まで広げて考えたいと思います。バックナンバーは下記「EQ」タグよりどうぞ。
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# by april_foop | 2008-02-01 00:00 | 生業
ハンドボール日韓戦
d0055469_27115.jpgd0055469_271030.jpgやり直しで話題となったハンドボールのオリンピック予選。BSで中継してたので観た!(てかNBA枠だったのがいつの間にかすり替わっていて知らぬ間にナチュラル録画)

結果はご存知の通り。ネットで拾い読みした限り、戦前の予想は五分といわれてたと思うけど、ハンドボール素人(オリンピックの試合をテレビで観たことがあるくらい)から見て、確かな力の差があったように感じたなぁ。結局1度もリードを奪えず、後半早々には6点ビハインド。2点差まで迫った時間帯もあったけど正直勝てる気はしなかったよ。圧倒的にホームだってのに!

ハンドボールってゾーンで守ってるから、ゲーム全体の流れはやや単調なんだよね。プレイすると面白そうなんだが。で日本はずーっと高い位置からディフェンスしてたけど、そのせいでポストにスペースを与えてしまったように思ったな。韓国はそれを逃さずいいコンビネーションを披露。スカイプレイは見事だったし、終盤の#18ペクも威力を発揮! それに比べると日本のオフェンスは単発だったような。宮崎もエースの仕事ができた感じはしなかったろうね。。

最終予選はかなり厳しそうだけれど、今回以上に、また注目を集めることを祈りつつ。たとえマイナースポーツだとしても、そこに賭ける思いと起きるドラマは本物なのだから! 

 
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# by april_foop | 2008-01-31 00:00 | 体育
感想/プライスレス 素敵な恋の見つけ方(試写)
d0055469_1913182.jpg見え見えだけどね。『プライスレス 素敵な恋の見つけ方』3月8日公開。ホテルのウェイター、ジャンを大富豪と勘違いした玉の輿狙いのイレーナ。ベッドインも、金持ちじゃないことが判明した瞬間即サヨナラ。でも未練たらたらジャンはイレーナの後を追い、ならばとばかりにイレーナは、一文無しになるまで貢がせてポイ。さて2人のビミョーな関係はどうなっちゃうの!?
|映画「プライスレス 素敵な恋の見つけ方」公式サイト|

往年のテレビドラマのような出来過ぎ系フレンチロマコメ。ほとんどわかりきった展開をテンポ良く消化していて、この手のラブコメが嫌いではないので、まあつまらないことはなかったかな。もちろんオチは"お金じゃ買えないモノがある"。別に今さら声に出していうことでもありませんな。

オドレイはあんま好きくないけど、有名メゾンのドレスを着倒して、体のライン出しまくり。クライマックスのダッシュでは、乳こぼれるんじゃないかと冷や冷やしました。お相手のガド・エルマレはフランスの名うてのコメディ俳優っぷりを発揮。ぼんやり顔のなんともうだつのあがらない雰囲気を絶妙に好演してて、この映画がなんとか観てられるのはこの人の力量のおかげかも。

どーにもテキストが安っぽいので、おフランスのわりにエスプリ感がないのがもったいないけど、何も考えずにハッピーエンドで、おあとはよろしそう。ロマコメが嫌いじゃない人ならセーフ。それ以外はアウトかな。カップルとかにもようござんすよ。
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# by april_foop | 2008-01-30 00:00 | 映像
感想/ダージリン急行(試写)
d0055469_1265014.jpgむちゃおもろいやんけ! 『ダージリン急行』3月8日公開。インドを走る列車、ダージリン急行に集まった3人の男たち。彼らは父の死以来、1年ぶりに顔をあわせる兄弟。仲がいいんだか悪いんだかわからないまま、長兄の定める妙ちくりんな規律に基づいて、修道院にいるという行方不明の母の元へと向かう。
THE DARJEELING LIMITED

なにやら『リトル・ミス・サンシャイン』と同質のニオイがする、へんてこ系ロードムービー! あれより大分ニッチだけど、終始クツクツ、クツクツと笑い続けながら超気持ちよく鑑賞できたよ。とにかく3兄弟の掛け合いがオモロイのなんの。張り切る長兄にこまっしゃくれた次兄、そしてとぼけた末弟。ウェスファミリーのオーウェン&シュワルツマン+エイドリアン・ブロディつーキャスティングもよければ(ビル・マーレーも参加)、インドの広大な景色と実際に借り切った電車っつーロケーションも素敵。亡父の形見を取り合って、インド娘をナンパして、車掌とやりあって、電車に石投げたりして、まったくどうしようもなく愉快! 愛すべきへっぽこ兄弟!!

と、ひとしきり笑って、下車してからは少しテンションを変え、家族の意味や先の見えない人生とはなんぞや的なところまでなんとなく想いを馳せつつ、さらに大きな包容力を持ってこの"風変わりスピリチュアルジャーニー"の乗客を包み込む。別に説教くささはないので、観た人が思い思いに感銘を受ければいいってスタンス。なにも思わなければそれはそれでいい。背景も好きに想像すればいい。とにかく終始気持ちがいいのです。爽快なのです。

d0055469_1111857.jpg本編の前に上映される短編『Hotel Chevalier』もちゃ〜んとリンクしつつ、これだけとってもいい雰囲気だし、ナタリーはセミヌード披露してるし、2度美味しい感じ。あ、そうだ、マーク(・ジェイコブス)がこの映画のために作ったヴィトンのスーツケース11点セットがむちゃくちゃカワイイのですよ! NYのヴィトンにディスプレーされてるらしい(写真。わからんねこれじゃ)。これ市販してくれたら意地でも買うのになぁ! あと、兄弟のスタイリングも、グレースーツとシャツっていうラフなスタイルなのにオシャレなんすよ。ビジュアルも相当計算されてますわよ。

d0055469_904658.jpgd0055469_905791.jpgまあ多少人を選ぶ毛色ですが、オレにはドツボだったウェス・アンダーソン監督。とことんハマりましたので復習の時間です。まずは『The ROYAL TENENBAUMS』から。ダメパパのせいで離散した家族が、その絆を取り戻すファミリー再生映画。やっぱこの感じスゲー好き。笑える。人物とやたらに正対するカメラポジションも好き。間の抜けた会話と、やたらにシャレた音楽が、いびつなのに優しさを感じさせてくれるんだよなー。話は意外になんてことなく収束していくけど、とても気持ちよく楽しめました。

続けて『ライフ・アクアティック』へ。これは海洋ドキュメンタリーを作り続けるイカレたおっさんとそのクルーのお話。家族じゃないけど、これもまた人と人の縁やゆかりを描いてて楽しめました。笑い度はほかの2作より控えめか。でも、潜水艦の船室をワンショットでつないでいく感じはいつもどおり。そして衣装がお洒落なのも◎。常に人と人の繋がりを描くのは、オレのツボなんすよ。この人ただユルイだけじゃないね。センスありまくり。

そんなこんなで、いっぺんに大好きになりましたよ、ウェス・アンダーソン! 『天才マックスの世界』も観ーよぉっと。
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# by april_foop | 2008-01-29 00:00 | 映像
感想/sisters(試写)
d0055469_23552077.jpgウゲー、これは苦手。『sisters』2月23日公開。子供の不審死を調べある医療施設に潜入し、ラカン医師を調べていた女性記者・グレース。ラカンの助手・アンジェリークは、ボランティアのウォレスと親密になり2人はアンジェリークの家へ。彼女には双子の姉・アナベルがいたが、グレースが目撃したアナベルは目を疑う行動を取っていた!
_映画『SISTERS』OFFICIAL SITE_

デ・パルマのセルフリメイクかと勘違いしてました。長編デビュー監督がデ・パルマの『悪魔のシスターズ』をリメイクしたんすね。とはいえオリジナルも知らないんで比較のしようもなっしんぐ。しかし怪奇サスペンスって苦手だー。R18だけにけっこうエグめのシーンもあって、切り裂き系はわりと見たくないオレにはしんどかったっす。血は大丈夫。でも切るのはイヤ。自分が切られてる気がしちゃうから。

このストーリーはどうなんだろーなー。今見て新鮮かといわれればそうでもないっしょ、って感じ。双子の運命×超自然的な設定はけっこうエッジ立ってて面白いと思うんだけど、インパクトは意外とないな。ネタバレになるからいえないし、別に予想できる展開とかではないんだけど、もう少し煽ってもよかったような。最後のヒネリオチをクールにキメるんだったら、やっぱクライマックスはもうちょっと畳み掛けてもよかったかも。オープニングとエンディングをつなげたのはイイと思います。

いつになく煮え切らない感想でごめんなさいね。一応中身はまとまってるし、好きな人は好きでしょう(って元も子もない)。苦手なんですわ、結局。
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# by april_foop | 2008-01-28 00:00 | 映像
感想/明日への遺言(試写)
d0055469_1171731.jpg男の生き様とはかくあるべし! 『明日への遺言』3月1日公開。B級戦犯として、連合国の裁判にかけられる岡田資中将。彼は無差別爆撃を行った米兵を、正式な裁判を経ずに処刑したことを罪に問われていた。しかし岡田はいう。「無差別爆撃は違法ゆえに処罰した。この判断の責任は指揮官であった自分にのみある」。米人裁判官、検察官、弁護士と、同じく起訴された部下たち。岡田の生き様は何を残すのか。
明日への遺言

重厚なほどに迫る、岡田中将の信念。物語の背景は確かに戦争であり、反戦というのはもちろん大前提にある。しかしそれ以上に訴えかけてくるのは、人としての生き方のこと。岡田は、戦中の混乱の最中に規律をもってその判断を下し、戦争が終わり明らかに時代が変わった後でなお、その責任を全うしきった。ブレることのないその生き方は、空気ばかりを読もうとする現代人に突き刺さるのでは。

ノンフィクションベースの裁判劇は、その徹底した長回しとあわせてただひたすらリアリティをもって観客を捉え、そして離さない。岡田は、変わらずに貫くことで、周りの者を揺らしていく。岡田は身を以て伝える。アメリカ人には戦争の愚かさと、国を背負って戦ってきた日本人として、軍人としての誇りを。部下たちには自らの行為の本質的な意味を。そして家族には父親としての記憶を。岡田の姿を見ることで、処刑に手を下した若き日本兵卒が自らの罪と向き合おうとするシーンには心震えました。

自分の言動を振り返り、居住まいを正したくなる清廉なる映画。否定のしようのない、この強さはぜひ触れてみてほしいです。

d0055469_0242164.jpg同じく小泉監督の『博士の愛した数式』を遅ればせながらDVD鑑賞。原作は読んでないけど小川洋子さんの超美しい文章が脳裏に浮かぶような作品。例え忘れ去られる記憶だとしても、そこに永遠は宿りうる。だからこそ一瞬を、1つの数字を、1つの出会いを大切に愛していこう、というメッセージをやさしく浮かべてました。限りある記憶のメタファーとして、形ある数字にスポットを当て、しかしそれは並べ方や組み合わせで無限の美しい世界にもなる、ってことを説いてるのは原作の本質なのかな。数字は、数式になり数理があり、その先には宇宙があると。

決して忘れられない過去の過ちを1人見続けなくてはならない浅丘ルリ子が痛ましく、その皮肉な運命がまた物語を重層的にしてたわ。オイラーの等式が全然わからず、80分の記憶のサイクルも理解できず、ルートが10歳より幼く見えたけど、まあいいか。
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# by april_foop | 2008-01-27 00:00 | 映像
衝撃的究極芸術・ドラリオン!
d0055469_2113961.jpg奇声、歓声、飛ばしまくり! スゴイもの観ちゃったなぁ。あれですよ、あれ、『DRALION』ですよ!
DAIHATSU DRALION CIRQUE DU SOLEIL

シルク・ドゥ・ソレイユの公演を観るのはこれが初めて。で、度肝ぶち抜かれまくり! 瞬殺。次から次へと繰り出される超人技の数々に心底魅了されっぱなし。もしも自分が演じるとしたら?とか思いながら演目にあわせて体の動きをイメージングするんだけど、どう考えてもマネできません。と思った瞬間、神業への畏敬の念がたっぷり詰まった「ウォー」とか「スゲー」とかが無意識に口をついて出てくるんだば。

d0055469_21134918.jpg前にテレビでちらっと観ていた「シングル・ハンドバランシング」はやっぱり驚異的だし、「トランポリン」の連続技も目が離せない。「ジャグリング」のテクニシャンっぷりったらないし、「エアリアル・パ・ド・ドゥ」は美し過ぎ。「フープ・ダイビング」と「スキッピング・ロープ」も見映えがよくて楽しかったな。写真の「ダブル・トラピス」もまた、かなりCOOLでした。

とにかくどの演目も素晴らしく、しかもストーリー性をちゃんと感じられるところがまたすごい。衣装も凝っていて、単なる雑技では終わらない総合芸術。『DRALION』はドラゴン(東の象徴)とライオン(西の象徴)の掛け合わせで、さらに自然界を司る空、水、火、土という4エレメントが登場。最終的にそれらが融合してフィニッシュというなんともグローバルなエンターテインメント。アーティストの人種もバラエティに富んでいて、ワールドワイドな実力がうかがいしれるわ。

もうこのコーフンは生で観て頂くしかありません! 『マッスルミュージカル』も面白かったけど、あれより断然アーティスティックでファンタスティック。ここでしか観られない絶頂感をぜ!! 東京公演は4月6日まで。チケット絶賛発売中! ありがとう、ドラリオン!!!
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# by april_foop | 2008-01-26 00:00 | 閑話
美食百花dish46 類い稀なる絶品パン!
d0055469_14883.jpgd0055469_1482058.jpgボク、朝はパン派。はい、パン好きなんですよ。なので超〜美味いパン屋さんに行ってきました。

<<表参道/パン
d'une rarete

表参道のディオールの横に、GYREって商業ビルができてるんですが(広報が下手すぎて全然認知されてないと思われるうえ、1Fがシャネルとブルガリで入りづらし。でもMOMAデザインストアが入ってるのは楽しい!)、そこのB1に入った「デュヌ ラルテ」。青山にもお店があってそこの2号店ですね。GYREのコンセプトが"コンシャス ラグジュアリー"だけに内装はかなりスタイリッシュ。パン好きの間では有名店みたいだけど、これがもうほっぺたがイースト菌かってくらい美味いの! 誇張一切なし。本当に絶品!! だってほっぺたがさ、…ってしつこいですね。

冗談はさておき、話を聞くと、普通ではありえない製法でパンを作ってるんですって。もちろん詳細な作り方とかオレにわかるはずないけど、あらゆるパンが美味い。食パンは3種類ほどあるけど、ブールが最高。レは小さい5個入りの小分けもあってお手頃。こんなの朝から食べたら、一日が超ハッピー。クロワッサンも香ばしくってサクサク!

d0055469_233818.jpgさらにワインに合わせるパンを求めたところ、塩味の総菜系がこれまた美味いんだわ。このお店の素晴らしいところは、対面販売できちんとパンの説明をしてくれるだけではなく、いろんなパンの試食も薦めてくれるところ。ひと口いただけばYou can't stop。絶対買って帰りたくなります。オレは完全ファンなので、表参道に行くたびに多分買ってしまうと思います。

店名は「類い稀な」の意だそう。その名に恥じない美味しいパンを知ってしまったら、もう山崎パンには戻れません。今年の春のパン祭りは是が非でも表参道で召し上がれ〜! あー、書いてたらまた食べたくなってきた。
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# by april_foop | 2008-01-25 00:00 | 美食
感想/地上5センチの恋心(試写)
d0055469_2312728.jpgなんだ、地に足ついてんじゃーん。『地上5センチの恋心』3月1日公開。ゲイの息子と、ダメ彼を実家に住まわせる不機嫌娘を抱える未亡人オデット。健気に慎ましく日々を暮らす中の楽しみは、お気に入り作家パルゾンの小説たち。彼のサイン会に足を運んだオデットは緊張のあまり自分の名前もいえないほど。そこでファンレターを送る。当のパルゾンは批評家に新作をこきおろされ自信喪失したあげく、その批評家と妻が不倫。絶望した彼を救ったのはオデットの手紙だった。
映画「地上5センチの恋心」公式サイト-Home-

タイトルからもチラシからもファンタジー色強めかと思ってたら、それはあくまでちょっとした比喩表現レベルで、すんごく地に足の着いたお話し。オデットは陽気な天然ミセスだけど、しっかりと子供を守り、仕事をこなし、そして自分の生き方を持った大人の女性。可愛らしくもあり、母の強さもありで、見ていてハッピーな気分にしてくれるわ。対してパルゾンはフランス映画特有のうじうじ系ダメ男。勝手に自信をなくして女にすがって、っておいおいしっかりしたまえ。とまあそんなガキおじさんなのだ。

本作は、監督がファンレターに励まされたという実体験からインスピレーションを得たんですって。普通の暮らしの中でも、ちょこっと笑えて、ちょびっとハッピーになれることはたくさんあるんだよ、ってね。とにかくパルゾンの女々しさに腹が立つんだけど、オデットの素敵さが断然上回って悪い気がちっともしないお話し。ミセスだけにガールポップなものは控えめながら、全編に品のいい可愛らしさがあって、アラサー以上の女性にゃーうってつけっす。

終わってみれば確かに、"5センチ"くらいのちょっぴり幸せ気分を分けてもらえましたよ。
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# by april_foop | 2008-01-24 00:00 | 映像
感想/4ヶ月、3週と2日(試写)
d0055469_1332673.jpgシニカルというかなんというか、重いのに逃れられない! 『4ヶ月、3週と2日』3月1日公開。1987年チャウシェスク政権のルーマニア。女子大生オティリアは、寮のルームメイトのガビツァのために慌ただしく支度をする。それは、非合法である中絶の準備だった。トラブルに巻き込まれながらも選ぶ道のない、忘れられない1日がはじまる。2007カンヌ映画祭パルムドール受賞作。
4ヶ月、3週と2日 [オフィシャルサイト]

ホンットにびっくりするわー、この映画。カンヌの人たちはこれがお好み? じっとりダークな陰湿系世界の中で、こっちが逃げ出したくなるようなジリジリした展開。登場人物の周辺を360度囲い込むかのような長回し多用で、会話から何から超超超リアル。進めば進むほど息が詰まっていって、早くなんとかこの場から解放してくれ!と思ったほどに密な空気。

それは多分オティリアが感じ、責め立てられただろう、圧。ついこの間ながら、権利も自由も認められなかった時代の空気の中でもがくってこういうことなのか。抜き差しならない状況にもかかわらず、当事者のガビツァは最後まで切実さが欠けるという間接的な描き方がまた強烈なのよ! 他人事を我が身の如く背負い込んだオティリアが、どんどん追い込まれていく様は、こちらを感情移入させるに十分。なんて皮肉。ああ恐ろしい。女同士のアンバランスな関係もまたリアルだよなー。男性監督とは思えん。

でも終盤でふと思ったのは、ある意味これは命の重さを描いているのかもしれないということ。現代日本ではきっと、"たかが"中絶。その"たかが"のためにオティリアは共犯になり犠牲になり、なぜそこまでというくらいの使命感をもって奔走する。その負荷は、当時のルーマニアでは多分、自由や権利の重さ。今、日本でオレが感じるのは人の命の重さ。観てる間はとにかく逃げ出したかったのに、観終わると不思議にいろいろと思うところが湧いてくるのが、この作品の映画力なのか。

勝手なドラマを予測するこちらを嘲笑うかのような展開にも驚き。巻き込まれ系ながら、最後まで最前線から退かなかったオティリアにいったい何を思うべきなのか…。人には絶対薦めないけど、強烈にズシリな113分!
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# by april_foop | 2008-01-23 00:00 | 映像