2008プレイオフスタート
d0055469_23414728.jpg08/04/19 PHX115-117SAS(2OT)
のっけからスゴイの観ちゃったなー!
2008 Playoff

いよいよ始まった2008プレーオフ。初っ端は毎年当たってるような気がするPHX×SAS。シャックは早々にファウルトラブルながらも、序盤のペースを握ったのはPHX。アマレを中心にして着実に得点。しかしこれ、SASのディフェンスを崩し切っていたわけではなく、あくまで100点以下のペース。点差が開いたのは、SASのオフェンスがよくなかったから。しかし外が入らないとみるやすかさずバリー投入のポポビッチ。これがまんまと当たって、即3Pを沈めてみせるバリー。このへんの層の厚さと、リズムが崩れても慌てないのがSASの強さよね。

一時2桁のリードがあったPHX。しかし、追い上げられながらも簡単には逆転を許さず、追いつかれてなお一進一退を繰り返し、3点リードで最終盤。残り20秒、SASが最後のオフェンスを託したのは……、フィンリー! そして起死回生の同点3P〜〜! 最近めっきりシュートが入らないフィンリーだけど、クラッチシューターっぷりは健在でした。そういえばこの少し前にも同点3Pを決めてたっけ。とにかくPHXから勝利がこぼれ落ちた瞬間。

がしかしオーバータイム開始早々ナッシュがジャンプシュートを突き刺して、このままでは引き下がらない決意を表明。やはり3点リードしてついに残りは15秒。ジノビリのドライブからパスアウトした相手は、アークの外に立ったダンカン! そして起死回生再びの同点3P〜〜〜!! これなんと今シーズン初めて成功したダンカンの3P(アテンプトは5回目)。誰も予想しなかったろうけど、ボールが渡った瞬間入ると思ったわ。そのくらい本気のダンカンは凄かったもの。で、ダブルオーバータイムへ。

ついに流れはSASに行きながらも食らいつくPHX。SASが2点リードして残り時間は20秒。ファウルゲームに持ち込み、バリーが1投落として3点差。ここでナッシュが電光石火で起死回生の同点3P〜〜〜〜!!! まだもつれるのか!と思った矢先にジノビリがドライブから決勝シュートをねじこんでTHE END。最後の最後までどっちが勝つかわからない、手に汗握るグレイトなゲームでった。

しかし本気モードに入ったダンカンは圧巻。シーズン最後のUTA戦でも感じたけどプレイレベルが段違い。まったくシーズン中はどんだけ手を抜いてるんだって思うほどの40pt、15reb。点差はわずか2点でPHXもやはり強いけれど、SASが4-1くらいで勝ち抜けそうです。連覇の可能性はズバリ55%(ズバリなのか?)。
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# by april_foop | 2008-04-20 00:00 | 体育
感想/ファクトリー・ガール
d0055469_16453038.jpgいたたまれないっつーの。『ファクトリー・ガール』4月19日公開。1960年台、ポップカルチャーの旗手としての注目を一身に集めていたアンディ・ウォーホル。彼の前に1人の女性が現れた。その名はイーディ・セジウィック。名家の娘で画家志望の彼女に一目で惚れ込んだアンディに導かれ、彼の「ファクトリー」を訪れたイーディはその輝きで世間をも魅了する。映画出演、パーティ三昧、アンディとの蜜月、そしてボブ・ディランとの出会い…。しかしミューズとしての時間はあまりにも短かった。
Factory Girl - ファクトリー・ガール -

壮絶にすぎる短命だわ。お初にお目にかかるイーディさんは、『ベティ・ペイジ』的な美人薄命系伝記映画。60年代の空気をまとって登場するファッション、アートカルチャー、そして特徴的メイクはおしゃれ感上々なんです。が、あんまりにも破滅色が強いもんだから感情移入しづらいのなんの。しかもドラッグで身を持ち崩すってのもなんともやりきれません。時代が時代だから仕方ないというか、それが事実なんだからどうしようもないだろーけど。複雑な背景ももちろん重要とはいえ、もっと周囲を虜にしたイーディの魅力を全開に見せてほしかったなぁ。そのほうが後半の凋落っぷりもより際立っただろうに。

がしかし写真で見る限りイーディ本人はすばらしくチャーミング。キュート。21世紀を生きるオレが見ても魅力的。やっぱこっちのポジ面もしっかり見せてほしかったぜ。そしてシエナはメイクで似せようとした結果、シエナ本来の魅力半減? そっくりさん度合いは妥協していいから、純粋にシエナ活かしの魅力アップに力を入れてほしかったなー。

とまあ悲しいお話ですが、直接知らない60'sカルチャーに触れるのもオツなもの。ボブ・ディランやヴェルヴェット・アンダーグラウンド、そしてウォーホルそのものまで、改めて興味がわきましたわ。
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# by april_foop | 2008-04-19 00:00 | 映像
感想/大いなる陰謀
d0055469_1081515.jpg講演を聴いてる気分だな。『大いなる陰謀』4月18日公開。大統領選出馬を狙う議員のアーヴィング。かつて彼をホープと持ち上げた女性ジャーナリストのロスに、新たな対テロ戦争の軍事作戦をリークする。彼の作戦により、アフガンへと赴いた2人の若者は、敵前で孤立する。そんな彼らの恩師である大学教授マレーは、怠惰に日々を送る学生に、自らの意志で生きることを諭す。
大いなる陰謀 - オフィシャルサイト

講演とかディベートを観てるような気分になるような、ほぼひたすら会話劇。でもテーマはすごくしっかりしてて、しかもかなり真正面から向かい合ってるので、否が応でも考えさせられるんだよねー。すなわち、自分自身の頭で考え、そして自分の足で立ち、行動しているか? ってことを。

2組4人の視点を通して語られるのは、アメリカの対テロ戦争。政治家は、国家の大義に自らの野心を巧妙に隠す。ベテラン記者はジャーナリストとしての大義の前で揺れる。大学教授は若者たちの無関心を憂い、そして学生君は目を逸らしつつある事象と、事実目を逸らしている自分に気づいていく。テロに屈していいのか? 単純にそう聞かれれば答えは当然ノーだ。だが、その方法が戦争であってよいのか? それを黙認し許しているのは誰なのか? 今、まさに起きているこのできごとを通して、自分と社会とのかかわり方を説く、かなり硬派な作品。

さらに実際の戦場の視点をプラスオンすることで、そこには圧倒的なまでのリアリティがもたらされる。曖昧な正義のために確かに失われている命を前にして、オレらはそれを容認するわけにいかない。これだけ大きな規模で、この主張を描いたのはすごく意義深いね。まあ、あまりにもストレートなので、映像作品としては退屈してしまう部分もあるんだけれど。

お国が違うとはいえ、多分この映画から感じる距離感こそが、自分と社会の距離なんだと思う。遠く感じれば感じるほど、それこそが無関心を表しているんだろう。自分の目で見て、自分の頭で考える。しごくまっとうなこの作業を果たして自分はできているのか。改めて考えなくちゃいけないな。

面白い作品じゃないけど、意義は感じられる1本。娯楽としてではない鑑賞をどうぞ。
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# by april_foop | 2008-04-18 00:00 | 映像
ドラマ中継2008年4月クール
d0055469_9646100.jpg今クール、なんだかイロモノばかりになってしまったような。

<<2クール 土0:55/NTV
厳密にはドラマじゃないんだけどね。小林聡美×もたいまさこ、ってだけで大いに期待させるじゃないか! とフタをあければ…。ほっこり〜。てか、なんでもねー! 各話ごとにいろんなシチュエーションで、2人がぼんやりトーク。これ台本ないんだろーなー。第1話はたき火を前におしゃべり。途中で一般の高校生男女の悩みを聞きながら。第2話はどこぞの商店の店番。普通にレジ打ってお釣り渡して。第3話は赤ちゃんの子守り。もう、なにも求めちゃダメ。期待しちゃダメ。ただ土曜の夜にぼんやり眺めてそのまま不思議な気持ちで眠りに落ちればいいんだと思うわ。でもなぜだろう、来週も観ようと思ってしまうのは。これが2人のワールドなんだろーなー。

d0055469_98313.jpg>>週刊真木よう子 水1:20/TX
ニッチなところで注目を集める真木よう子が毎話主演のオムニバスドラマ。スタッフはけっこう名のある人たちが並んでいるから、どんなものなのかと思ったら超〜B級な作り!(1話目見逃し) はっきりいって嫌悪感すら覚えるほどのクダラナサ。でもそれが狙いなんだろーし、そんな企画に出演する真木よう子を思うと、妙に萌えないこともない。完全に男子向けだろーなー。女性は生理的に受け付けないと思います。かくいうオレは、それほど真木よう子好きってわけでもありません。

d0055469_994558.jpg<<ラスト・フレンズ 木10/CX
瑛太くん、大河と並行して連ドラ出れるんだ! に最も驚いた本作。それはさておき、さらにショートになった上野樹里ちゃん、かなりカワイイね(こないだ地上波で『亀速』観たけど、別人のようだ)。長澤まさみちゃんは役のせいもあってかなんだかちょっとお疲れ気味のような。それにしてもあまりにわかりやすすぎる演出に抵抗を覚えるわー。オレ、どしゃぶりの雨の中ずぶ濡れのままベンチに座っている人って、見たことないんです。オレ、後輩イジメでヒールで足を踏む先輩って見たことないんです(あんなサロン、絶対行かないよ)。水川あさみが不倫愛に走らないことを願います。2話目の途中にしてなんかついていけなくなってしまって離脱しました。トランスジェンダーについて扱うならばぜひ『片想い』でやってけろ。

d0055469_910342.jpg>>キミ犯人じゃないよね? 金23/EX
『スウィングガールズ』のときから好きだった貫地谷ちゃん、朝ドラ経由で完全に全国区になったなーと目を細める今日この頃。不思議な作品選びをする要潤とのへんてこコンビもの。2話観たところでは、特別に笑えるでもなく、簡単ミステリと貫地谷コスプレで押していくみたい?の軽い作り。 一応、一話完結に加えて、貫地谷ちゃんの記憶にまつわる秘密っていう横糸があるみたいだけど、まだ全然それは機能してないね。もうちょっと観てみようかなー。

ま、なんつっても今クールの大本命はアノヒトの『おせん』なんだけどねー。企画決定までに2転3転したようで撮影は遅れ気味らしいけど、超楽しみッス。
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# by april_foop | 2008-04-17 00:00 | 映像
感想/ジェイン・オースティンの読書会
d0055469_1484387.jpg読書会は興味あるなー。『ジェイン・オースティンの読書会』4月12日公開。愛犬を亡くした独身女、に一目ぼれした男、6度の結婚離婚の経験者、夫からの離婚を告げられた母、その娘はレズビアン、教え子に恋する女教師。ひょんなことから集まった6人がジェイン・オースティンを読む会を作った。彼女の6つの作品を持ち回りで担当し、ワインとともに本を語る彼女たち。普遍的な人間の心理を描いた小説といつしかリンクしはじめて、彼女たちの人生にも少しずつ変化が現れ始める。
ジェイン・オースティンの読書会 - オフィシャルサイト -

ジェイン・オースティンを読んだことがないってのがやっぱ痛かったか。いまいちピンと来なかったなぁ。ブッククラブでのそれぞれの解釈は、もちろんまるでわからず、小説とひっかけた内容とかがどのくらいあるのか全然わからんかった。それを抜きにしても、もうひとつ登場人物の魅力を感じ取れず、ふ~んという感じ。予告はけっこうポップだった気がするけど、全体的にしっとり大人めムードだったことも、その要因かもしんないわ。

最後にはハッピーエンドだからあと味だっていいのよ。ただ、等身大のように見える1つ1つのエピソードがやや薄く、なんか身近なようでいて実はあんま親近感がない感じ。元ネタであるジェインの小説の設定に縛られすぎて、それぞれの行動が少し不自由になったのかなぁ。あと、みんながみんな基本的に恋の悩みってのが群像劇として飽きるってところか。これもモチーフの制約?

等身大なわりには他人事に思え、ふ~んどまり。へぇ~には至りませんでした。でも読書会は興味あるなー。本読んでホームパーティ。ブルジョアの香り〜。そうそう、『トランスアメリカ』以来のケヴィン・セガーズ君。あのときよりちょっと輝きがなかったかも?
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# by april_foop | 2008-04-16 00:00 | 映像
感想/フィクサー
d0055469_22353100.jpgん…期待外れじゃね? 『フィクサー』4月12日公開。大企業、U・ノースの大規模和解訴訟の弁護にあたっていたアーサーが突然発狂。彼を取り押さえに向かったマイケルは、アーサーが和解訴訟にまつわる秘密を知ってしまい、良心の呵責から精神のバランスを崩したことを知る。やがてアーサーは消され、マイケルも命を狙われる。マイケル・クレイトン、彼は裏のもめごとをもみ消す男=フィクサー、だった。
映画「フィクサー」公式サイト

アカデミー賞多数ノミネートという看板にかなり期待したものの、それほどグっとは来なかったなー。まあ本はよくできていると思うし、ジョージ兄貴の演技だってもう鉄板でしょうよ。ティルダ・スウィントンも達者だったし(でも出番少なくない?)。けど、いかんせん地味だなぁ! 最後15分くらいは盛り上がったけど、そこまでがなんともアガんないんだよね。大まかな構図が最初に見えているし。

でもって弁護士さんと悪徳企業の裏の世界にも、大した魅力は感じず。社会の闇と、そこにいる葛藤みたいなのはわかるんだけど、特別心を揺り動かされるほどのものはなかったなー。今までもそういう話って多分あったし。フィクサーとしてのマイケルの適性もいまいちわからず、暗躍っぷりもラスト以外では控えめ。なんか、細かいデキのよさが目につくわりに、全体を俯瞰したときのエンタメ性が落ちたように思うわ。

なんとなくスッキリしなかったけど、ま、期待が大きかったからいまいち楽しめなかったってだけかも。
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# by april_foop | 2008-04-15 00:00 | 映像
感想/王妃の紋章
d0055469_2050019.jpg予行練習スカ? 『王妃の紋章』4月12日公開。五代十国時代、王と王妃の仲はすっかり冷えきっていた。王は王妃の薬に毒を盛り、王妃は義子と不義の関係を築いていた。王家にはびこる愛憎の果てに待つのは!?
2008年春公開『王妃の紋章』

超〜キンキンキラキラ! 鮮やか〜系じゃなくて、ほっとんど黄金キラッキラ、うわ、眩しい!なのね。しかも次から次へと出てくるわ出てくるわの大群衆。女官も兵士も、とにかくやたら数が多いの。あ、そっか。チャン・イーモウ監督って北京オリンピック開会式の芸術監督だっていうから、そのリハか。そう思うと納得。さすが中国!と思わずにはいられないもん。成功してまっせ。無闇にスケールがデカイ!

お話は、どこかで聞いたことあるような愛憎×権力の構図。なんとなし『ハムレット』ぽいといえばいいのかな。『女帝』でも観たぞ、そういえば。なので、ストーリー的に心惹かれる部分はかなり少なめ。イチにもニにもこの見た目でしょって感じ。侍女たちがどいつもこいつも色気ムンムンだったりもします。でも人が多過ぎて無機質に見える…。

最後のアクションもとにかくすんごいビジュアルで、こりゃーオリンピック本番はどうなんのかしら。てか、本番までちゃんとこぎつけるんでしょうね? そっちが心配だよ。大気汚染やらチベット問題やら平和の祭典とは思えないなー。って話逸れました。

d0055469_20575368.jpgにしてもチャン・イーモウ、『初恋のきた道』とはテンション全然違うわー。同じキラキラはキラキラだけど、こっちは超〜純情系。チャン・ツィイーの初々しい笑顔に萌えないやつはいるのか、ってくらいのキラキラ。もんのすごいシンプルなストーリーなのに、しっかり心ひかれる純愛物語。こっち系のが圧倒的に好きっす、自分。
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# by april_foop | 2008-04-14 00:00 | 映像
カウント2000!!!&more!
d0055469_15171482.jpgcongratulation!!! 超鉄人・金本!

日曜の東京ドームから長らく待たせてくれた金本、ついに2000本安打! いやー40歳にして押しも押されもせぬ不動の4番バッター、チームの大黒柱としての大記録達成はスバラシイのひとこと。2001年の1000本安打から6年ちょいでの到達だからなー。30代後半でなおピークを維持し続けるその凄まじさったらないよ。凄過ぎるぜ、アニキ!

偉業とともに気になるのは、この状態が果たしてどこまで続くのか。今見ている限り、衰えらしきものはまったく感じない。運動能力はもちろん、アスリートにとって致命的とされる動体視力の衰えもまだこちらからは感じない(まあこれは本人にしかなかなかわからないだろうけど)。あと4年フルで働くようなら2500安打も見えてくるもんなー。ちなみに400号ホームランもあと3本。200号ホームランも実は01年なので、こっちもヒット同様のペースで積み重ねてるってこと。てことはこれもあと4年で500号も射程圏内か。

そういえば今出てる『tarzan』で、東山も42歳にしてすげーヌードを披露。フィールドはまったく違えど、この体作りに対するプロ意識は憧れるわ。これぞプロ。つい影響されてジムでウェイトやったっつーの。って話は逸れたけど、いつまでもオレたちのアニキでいてください、金本さん! 2000本安打本当におめでとうございます!!

そして今日の2001安打目は決勝タイムリー! あーもう、ファンの領域を越えて心の底からリスペクトしてます。
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# by april_foop | 2008-04-13 00:00 | 体育
感想/つぐない
d0055469_316331.jpgああ、まさに文学の世界! 『つぐない』4月12日公開。イングランドの政府官僚のお屋敷。帰省する兄のために戯曲を描きお芝居をしようと末娘ブライオニーは駆け回る。姉のセシーリアは、使用人の息子ロビーとささいな諍いを起こす。それは身分違いの恋だった。セシーリアとロビーの関係を目撃したブライオニーは、自らの思い込みによりあらぬ誤解をする。その夜、事件は起きた。屋敷を訪れていた従姉のローラがなにものかに暴行される。犯人を目撃したブライオニーは証言する。「犯人はロビーよ」
つぐない:4月12日(土)新宿テアトルタイムズスクエアほか全国順次公開

なんて深く重層的な物語。原作未読だけど、その素晴らしさを十分に味わわせてくれる豊かな映画だ。悲劇に込められたさまざまなテーマは、観る人の数だけ感動と余韻を呼び起こしてくれそう。決して涙に暮れたり、ああ良かったと思うような結末ではないけど、それぞれに自身の人生とどこか重ねあわせてしまうのは、さながら小説の世界を想起するのと同種の体験なのでは。

たったひとつのボタンの掛け違いが連鎖し、狂った歯車は戻らないまま大きな悲しみを呼ぶ。だって、幼かったから…。そうとしか、思えなかったから…。ほかに、どうしようもなかったから…。自分の中に巻き起こる「どうして…」に対して懺悔し続けるブライオニー。おそらくこの世の罪が購われることなんてひとつもない。過去は決して消えないものだから。罪を受けた者、罪を犯した者、双方がそれぞれを許したときはじめてそれは贖罪というものになるんだろう。

センセーショナルな物語に相応しいキャスト。13歳のブライオニーを演じたシアーシャちゃん、なんて魅惑のお顔立ち! アイスブルーの瞳の憂いがたまりません!! 大人に成ってからのロモーラ・ガライも薄幸面がよく似合う。この子にも独特の憂い。キーラは『シルク』に続いて実質主演と呼べない立ち位置。相変わらず強いお顔。で、なんつっても目下大注目中のマカヴォイ君。目元にどことなくラッセル・クロウを感じますが(オレだけ?)、弱さと陰を感じさせるスウィートなお顔で、この悲劇を体現しております。

美しきオールドイングランドから灰色で埋められた戦場まで、映像もおみごと。タイプライティングの音を巧みに配した音楽センスは緊張感を高め、効果的なプロットの立て方がドラマを膨らませ、完成度高し。芸術性を感じさせる、これぞ"珠玉"と呼ぶにふさわしい名作!

d0055469_13271587.jpgで、同じくジョー・ライト監督×キーラの『プライドと偏見』をチェック。ああこれも美しきイングランドですね。キーラはこういう時代物とかコスプレがハマるんだなー。凛とした貴族女子がお似合い。これでジェイン・オースティンを語っていいのかわかんないけど、彼女の作品が現代にも通じるっていうの、わかる気がするな。こういうプライドと偏見って、今だっていくらでも転がってるものね。格差とかそういうことではなく、もっとパーソナルなレベルで。ジョー・ライトは物語の世界をキレイに画にするのが上手なんだなー、と感じました。
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# by april_foop | 2008-04-12 00:00 | 映像
感想/天国はまだ遠く
d0055469_8231995.jpg爽やか再生話だわ。瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』読了。ある決意を胸に、自分のことを知る人が誰もいない"北のほう"へと向かった千鶴。仕事も人間関係も完全に行き詰まった千鶴は、みずからその人生を閉じようと考えていた。たどりついたさびれた山間の民宿「たむら」で、いよいよ睡眠薬を手にする。
瀬尾まいこ『天国はまだ遠く』|新潮社

すごく読みやすくて、地に足がついていて、スーッと入ってくる気持ちのいい再生ストーリー。本当に本当に限界だった千鶴にも説得力があって、安易に"頑張れ"なんていえそうにない状態からはじまるから、素直に千鶴を見守れる。もっとうまくやれたんじゃないの?なんてことは決して思わなかったね。そして、本当にゼロからもう一度自分と向き合う過程に無理がないので、読者が自分と重ね合わせることにも抵抗がないんだと思う。

豊かな自然と、美味しい食事と、シンプルな暮らしと、先のことを考えなくていいラクさ。その中で自分なりの答えに辿り着いた千鶴は立派だと思うし、先のことを考えなくていいというのは、先になにも楽しみがないということと同じなのかもしれないという主張にも素直に頷ける。結局のところ最後には"がんばろう"なんだけど、余分なものがクリアになったからこそその言葉がストンと届くんだね。丁寧な筆致で、女性作家らしい細やかさを感じます。

田村さんは、最後まで千鶴の名を呼ばず、そもそも尋ねもしない。名前という記号ではなく、千鶴の本質を素直に受け止めそして送り出し、まさしく自然そのもののように自然体な姿が、この話を支えてたんだなーと思いました。まあ、めちゃくちゃ心に残るような本でもないけれど、今なにかが上手く行っていない人には響く内容だと思うし、千鶴がどんな未来を過ごしているのか、ちょっと楽しみになるような読後感でった。よい本だと思います。

ちゃんと作れば映画化もうまくいきそうだけど、どう出ますかね。
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# by april_foop | 2008-04-11 00:00 | 文字
美食百花dish51 再び登場! 焼肉くにもと
d0055469_2236928.jpg美食百花2度目の登場! 焼肉くにもとさんでございます。

<<浜松町/焼肉
焼肉くにもと 公式ホームページ。

といっても、前回行ったのは本店。今日紹介するのは新館なのでお間違いなく。さて、新館はその名の通り新しい感じで、焼肉というよりはステーキ屋っぽいモダンなレンガ作り。ゆったり座れるテーブル席で、すごい落ち着きますわ。カップルさんが多かったのも納得。浜松町の南口方面で、エリア的にも人があんまいなくていいね。

さてさて、今回はおまかせコースの5000円をチョイス(3600円、10000円もあり)。まるで刺身かと思うような見事な盛りつけで登場したミート君たち。肉厚で美しい霜降りを見た瞬間、脳がクイックに反応して唾液分泌過剰気味。強めの炭火で、ささっと炙ればあっという間に滴り落ちる肉汁とオレの唾液。美味そうだ! その予感は口に入れた瞬間、確信に、そして至福の感情へと昇華する。

d0055469_22365078.jpgここんちは確か淡路牛がメインだったと思うけど、昨年から松坂牛のなんちゃらに登録されたらしくって、一頭買いしてるとか。なるほど、あまり耳慣れない部位もラインナップされてたもんな。そして美味かったなぁ! さすがはヤキニクエストの格付け殿堂入り。

ウェブにも店主の熱い意気込みが伝わってくるし、接客だって親切丁寧。美味しいお肉ってのは幸せな気持ちにさせてくれますな。あまり馴染みのないエリアではあるけれど、わざわざ行く価値のある名店。ぜひご利用あれ!
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# by april_foop | 2008-04-10 00:00 | 美食
台湾氷少女
d0055469_1291629.jpgチェックを怠っている間にこんな写真集が! 『回転テーブルはむつかしい』。蒼井優の台湾食べ歩きをおさめた写真集+プチインタビュー。撮影はアイビー・チャンさん。初耳だったけど、『花とアリス』のスチールと写真集を撮った方で現在は台湾在住だそう。
回転テーブルはむつかしい/メディアファクトリー

スゲーいい表情してました! 『トラベルサンド』をほうふつとさせつつ、あれよりも断然"ウレシイ"感が出てます。やっぱ食べ歩きツアーだから? かき氷大好きで知られる彼女ですが、そのきっかけは台湾で出会ったかき氷だそうで、今回はそれ以外にも食べ物たっぷり。本当に楽しそう。写真の質感もいいし、梶さんのスタイリングもハマってたわ。普通の旅行者っぽくて。構図にはさほど惹かれなかったけれど、台湾の雰囲気と被写体のムードだけでもうおなかいっぱい楽しめます。

d0055469_0432884.jpg2007年撮影てことで、季節はおそらく夏。『百万円と苦虫女』を撮った前後かしら。インタビューは、台湾についてと食について。台湾を地元福岡に近いとし、家族のことにまで話は膨らんでました。あと、食はもちろんかき氷中心。「かき氷道」として紹介されてましたわ。くそー、『ダ・ヴィンチ』め、楽しそうな仕事してるぜ(おっと最新号の表紙も蒼井優か)。ぼかー、基本的に蒼井優の影や憂いをどこか感じさせる表情が好きですが、今回見せてくれたこの笑顔にはほとほと参りました。結局、どこ切っても好きなんですね。南無。

今まで台湾に興味を持ったことなかったけど、急速に気になってきたわ。ちょうど周囲からも台湾好評なので、もしかしたら突然行ってみるかもしれませぬ。
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# by april_foop | 2008-04-09 00:00 | 文字
感想/恋の罠
d0055469_2221057.jpgも〜ちょっとテンポあげて! 『恋の罠』4月5日公開。李朝時代の韓国、名文家として知られるキムは、覆面小説家として官能小説を手がけ始める。さらにグァンホンに挿絵を依頼するとこれが大ヒット。そしてキムは小説の題材を、自分に好意を寄せる王の側室との逢瀬に求め始めた。
恋の罠 | オフィシャルサイト ハン・ソッキュ主演 小説家が仕掛けた一世一代の恋は"罠" 2008年4月全国ロードショー

なーんとなくチグハグだったなー。官能ネタ部分は、いかにもな俗っぽいユーモアを織り込んでるんだけど、古代の裏家業だけに場面が薄暗くてちっともテンションあがらない。そのうえやけにスローテンポ。キムもグァンホンも貴族だから気取るのはいいけど、もうちょっとアッパーにしてほしかったような。まあ設定が設定だけに、バカみたいに明るくするってわけにはいかないだろうけど。なんかテンポをあげる工夫はほしかったよ。

キムとチョンビンの恋愛パートにしても奥ゆかし過ぎるというかこっちもかなりスロー。丁寧に情感を出しているともいえるんだろうけど、とにかく全体通して同じようなリズムだったから、なんかマンネリしちゃう感じを受けたわ。結果140分近い尺だもんね。もう少し短くまとめたほうが、いろいろよかったような気がするけど。

スキャンダラスな展開もわりと先読みできちゃう程度なのが残念ポイント。題材は面白いだけに、もうちょっと過激にエッジをたててくれば心つかまれたかもね。
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# by april_foop | 2008-04-08 00:00 | 映像
感想/ドラマW『パンドラ』
d0055469_13152849.jpgこれは面白い! 連続ドラマW『パンドラ』第1話鑑賞。大学病院で孤独に癌の特効薬を研究していた鈴木は、ついにすべてのがん細胞に効く新薬を開発。実用化に向けて、治験を訴えるが教授に相手にされない。そこにウリをやる女子高生が現れた。「私、末期がんで死ぬのよ」。鈴木の頭にはある考えが浮かび…。
連続ドラマW「パンドラ」|WOWOW ONLINE

定評のあったドラマWが連ドラ化。期待を持って鑑賞したら、これがなかなか面白い! 病院内の権力争い。厚生労働省の役所仕事。新薬を狙う者。そしてそこに絡んでくるであろう刑事と新聞記者。前フリなんだけど、あらゆる布石が続々と登場し、しかもそこに無理がない。さらには、もしそんな薬ができたとき、社会はどうなってしまうのか。それは「パンドラの箱」に等しい厄災となりうるのではないか、なんていう社会的なメッセージまで投げかけられる模様。脚本の井上由美子さん、これはかなり力の入った力作の予感!

キャストも渋い。三上博史は相変わらず上手い。地味ながらただただ研究に没頭してきた男をある種の狂気にも見せる。小西真奈美は、悪女。國村隼さんとか、小野武彦さんとかも、イメージ通りに腹黒そうな顔を見せてくれますしね。谷村美月ちゃんは、お顔立ちに徐々に年齢が追いついてきたような気がします。

てことで、濃密な60分1本勝負。かなりテーマはでかいだけに、どんなふうに収束していくのか、4月クールの民放地上波より楽しみな作品です。初回無料放送で再放送もあるようなので、興味ある方はぜひ。
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# by april_foop | 2008-04-07 00:00 | 映像
カウント1999!
d0055469_2251726.jpg見せ場は初回だけだったか。今シーズン初の野球生観戦は、阪神@巨人。13時半プレーボール。3塁側2階席。結果は1-9の完敗。あらら。まあ残念至極だけれど、7ヶ月ぶりのライヴ観戦、惨敗なりに楽しめました。

初回、ツーアウト1塁から金本はさすがのクリーンヒット。ついに2000本安打に王手! 一気に今日決めてくれそうなムードが漂い、球場は一種異様なテンションに。しかしその波に乗れない今岡選手、あっさり凡退。今日も今岡はまったくのいいとこなしで、いよいよ限界説がオレん中で聞こえ始める。見限るにはまだ早いけれど、覚悟は必要だな。今岡外して、葛城をファーストで?なんて妄想が。いや、葛城は見事な代打タイムリー(&お調子ボーンヘッド)を披露してくれたので、1年スタメンで使ったらいい数字残しそうなのにな、と。ホントは林の復帰が待ち遠しいの。

先発は木佐貫と福原。どっちもボチボチな感じの立ち上がりだったけど、いい当たりが正面をついた阪神に対して、巨人打線は微妙な当たりもヒットゾーンへ。福原、そこまで悪くはなかったけど球がいってなかったんだろうね。そして大事なところで3回、高橋由伸に手痛い被弾。さらに5回に乱れて巨人49イニングぶり?のタイムリー献上。変わった阿部が満塁被弾でゲームセット。粘りを見せることもなく、1時間半ほどでゲームの行方は決まってしまった。。

こうなると金本の2000本安打だけが楽しみ、がしかしこんな負け試合@ドームで打ってもなにも盛り上がらないのではという気持ちで揺れ動く阪神ファン。目の前で大記録達成の瞬間が見たい! でも金本や周りの気持ちを考えれば次の甲子園で達成したほうがメモリアルなのでは!? いやでもやっぱり今日、この目で見たい!! なんて思っていたけど結局この日は1安打のみの王手止まり。うん、まあこれでよかった気がするよ。1999安打目も貴重といえば貴重さ。忘れません。あの矢のような打球を。

d0055469_2252713.jpgあまり収穫のないゲームだったけど、そういえばプレミアムモルツの売り子ガールは、「今日、2000本達成されるといいですね!(キラリ)」なんていっちゃう気の利いた子でした。ビールガールズって基本的に愛想いいけど、ここまで嬉しくさせてくれるのは珍しいな。もちろんおかわりも指名させていただきました。

にしてもデーゲームはやっぱいいわ。ゲーム終わってもまだまだ明るい16時過ぎ。ドーム前の風と緑のビアガーデンで日没までビールをあおって解散。開幕3カードで7勝ははっきりいって出来過ぎ。今日の敗戦をよく反省しつつ、8日からの中日3連戦が勝負だ!(裏ローテ超不安)

関係ないけど、東京ドームは今年20周年。時の流れは早いもんです。GO! TIGERS,GO!!
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# by april_foop | 2008-04-06 00:00 | 体育
感想/MONGOL モンゴル
d0055469_10244322.jpgシブイけどねー。カッコイイかもねー。『MONGOL モンゴル』4月5日公開。のちのチンギス・ハーンである若きテムジン。多くの部族が争う中、父親を毒殺され、妻を奪われ、囚われの身となりながらも、数々の苦難を乗り越えて、チンギス・ハーンとして君臨するまでを描く。浅野忠信主演、アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品。
浅野忠信主演 映画『MONGOL モンゴル』公式サイト

さすがモンゴル。その雄大な自然、壮大なスケール! 数年にわたるプロジェクトだけあって、あらゆる季節・ロケーションを網羅していて、青々とした緑もあれば、一面の銀世界もあり。どこまでも続く荒野のようなシーンだってある。北京からクルマで十何時間も移動したりロケはむちゃくちゃ過酷だったっていうけど、それがこの圧巻の景色につながってるのかと思うと感慨深いですわ。

『蒼き狼』もあったし、話の筋はもう知ってるものだけど、歴史的には空白とされている期間に独自の解釈を追加した本作。浅野忠信の独特のたたずまいとか、特殊メイクもあわせて、淡々とはしてるけど、なかなか深みのある味わい。王というよりは、仏のような、そんな凄みを感じさせてくれました。で、戦闘シーンの迫力が予想よりすごい。多分、軍勢の数はさほど多くないだろうに、なんといっていいかわからないけど、カメラが巧いのかな、メリハリのある騎馬による戦いはけっこう目を見張りました。

じっくり作ってる系だから、娯楽の側面よりもチンギスの精神性のほうが強く押し出されてるジワジワ系の感じ。独特の世界観をお楽しみあれ。
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# by april_foop | 2008-04-05 00:00 | 映像
感想/ウォーク・ザ・ライン 君に続く道
d0055469_13195450.jpgジョニー・キャッシュは知らないけれども。『ウォーク・ザ・ライン/君に続く道』DVD鑑賞。幼い頃に兄を亡くしたJR。トラウマを抱えながらも大人に成った彼は、ロカビリースターになり、運命の女性、ジューン・カーターと出会う。しかし彼には妻子があり、やがてドラッグに溺れ、ついには逮捕されてしまい…。
映画「ウォーク・ザ・ライン」オフィシャルサイト

予備知識ゼロで臨んだ本作ならば、ジョニー・キャッシュというミュージシャンもまったく知らず。でも主演のホアキン・フェニックス&リース・ウィザースプーンの歌声&楽曲に魅せられて、楽しく見られた2時間ちょっと。伝記映画であり音楽映画。なるほどこんな人物がいたのか。

映画自体のダイナミズムは感じられたものの、ストーリーとしては微妙なところ。少年時代のトラウマを抱えたミュージシャンが、不倫愛とドラッグに溺れてやがて再生っていう話だからね。そこに目新しさなどなければ、特別な教訓が歩くわけでもなし。トラウマだって消え去ったわけじゃなさそうだし、"walk the line"というタイトルもセリフとして登場した以上の意味はなかったような。まあ、ジューンに向かってまっすぐ歩いたという捉え方はできるけど。

まあ実在の人物の人生にケチつけても仕方なし。数々のロカビリーチューンとステージだけで、十分楽しめたことは確かですよ。
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# by april_foop | 2008-04-04 00:00 | 映像
感想/コールドマウンテン
d0055469_1314343.jpgA.ミンゲラ監督追悼レビュー2。『コールドマウンテン』DVD鑑賞。ノースカロライナ州コールドマウンテン。インマンとエイダは一目で惹かれあうものの、インマンは南北戦争へと出征し2人は引き裂かれる。3年の時が流れ、重傷を負ったインマンは、エイダと生きて再会することこそがすべてだと悟り、死の危険を冒して故郷への道を歩み始める。一方、エイダもまた父を亡くし生活の危機が訪れながらも、ただただインマンを待ち続けていた。
コールドマウンテン

これまた美し過ぎる感動の叙情ロマン! 150分の長さを感じさせない悲しくも流麗なストーリーに完全に魅せられましたわ。さすがベストセラー原作。さすがミンゲラ。今や妖艶で気高いキャラのイメージが強いニコールが、儚くも美しい少女を演じてるのが新鮮だし(カワイイ!)、ジュード・ロウはもじゃもじゃヒゲでも美しいまんま。2人を見てるだけでもお胸がドキドキします。レニー・ゼルウィガーはなんだかやたら野生児だったけれど。

テレコで2人のパートを重ねつつ、純愛の障害として横たわる戦争の傷跡。特にインマン側は道中かなりのサバイバル。命からがらという点よりも、すべては戦争によって捩じ曲げられた運命というのが痛々しい。騙され、道連れになり、傷つき、守り、といったひとつひとつのドラマがしっかりしてるのですね。エイダ側にしても、残された者の悲劇が描かれていて、争いの醜さ、虚しさを煽ります。

そんな背景の上に乗っかっているから、ラブロマンスが光り輝くのなんの。離ればなれの2人だから、直接絡むシーンは最初と最後のみのほぼほぼプラトニック。雄大なコールドマウンテン同様美しいですなー。この感覚は『ブロークバックマウンテン』ぽい気もするし、戦争と恋の皮肉な運命という意味じゃ『つぐない』もそれに近いかもね。

なんにせよ噂に違わぬ名作。楽しめました。
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# by april_foop | 2008-04-03 00:00 | 映像
感想/初恋温泉(単行本)
d0055469_1119304.jpg温泉好きなのか? 吉田修一『初恋温泉』読了。温泉地を訪れる男女の姿を描いた5つの掌編集。温泉地にだけ流れるその時間と、そこでだけ向き合える気持ちがある。

吉田修一先生は温泉好きなのかしら? 舞台となってる温泉はすべて実在のもので、当然その描写もリアル。まずその点で温泉フリークにはうれしいだろうね。なんか、吉田さんが温泉地で見かけた人々に着想して、話を膨らませたんじゃないかなーって感じ。例えば物静かな夫婦を見かけて、「あーあの2人はきっと離婚前の最後の旅行なんだ」とか、若すぎる2人を見て、「きっと親に嘘をついて初めてお泊まりデートする高校生に違いない」とか、そんな感じ。

しかしそこに出てくる心情はいちいち共感できるもので、氏らしいさすがのストーリーテリング。温泉という日常から切り離された一種独特の空間で、人々はなにを思うのか。過去、現在、未来。いつもよりもなぜか正直になってしまうような、そんな心情をサラサラと描いてます。温泉には物語があるんだね。おもしろかったわ。

実は刊行当時(2006/06/26)に読んだけど内容忘れたので今回再読。そのくらい、ツルツル読めてサラっと忘れられる感じ。それがまた温泉のお湯のようで気持ちよくもあるんだけどね。個人的にはやっぱり「純情温泉」がいちばん好きでした。ちょっとした旅に出る時に読むのもいいし、『初恋温泉』地巡りをするのもちょっと楽しそうだわ。
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# by april_foop | 2008-04-02 00:00 | 文字
EQ_vol.08 それがそこにある意味
d0055469_105831.jpg先般の『情熱大陸』は、博物館の展示デザイナー木下史青さん。いかに展示物の本質を抜き出すディスプレイができるかを試行錯誤されてました。それもまた1つの編集作業。思えば昨今のアートブームにも、美術・芸術を編集するという作業が加わってきたように思います。

ひと昔前の美術館、博物館といえば、ストイックに置かれた作品をじっと見つめるようなイメージを持っていましたが、確実にそれは変わりました。作品単体で完結していたものが、作品を含めた展示方法にも工夫が見られるようになり、さらには展示を行うハコ、つまり館の空間そのものにも編集作業が加わっています。建築家がかつてないほど注目され、日本にもわざわざ訪れたくなるようなアート系の建築物が次々と誕生。現代アートがなんでもありの性質のものだから、とも考えられますが、木下さんが1300年前の菩薩像を光り輝かせているのを見ると、やはりこれはアートの編集がなされているといっていいでしょう。

この編集の本質にあるのは、necessity=必然性。菩薩の背中が美しいから、それをいかに美しく魅せるか。なぜこの照明でなくてはならないのか。それは、表情をいちばんやさしく映し出せるから。仕掛けのすべてに明確な理由、つまり必然性がありました。今、モノ作りに求められているのはまさにこれです。例えば飲食店。なんとなくシャレたインテリアで、とてもキレイで落ち着いている。なのに、なぜか微妙にしっくりこないとしたら。なぜこのテーブル? なぜこの色調? なぜこのカトラリー? そこに必然性があるかどうか、そこに尽きるのだと思います。

今、多くの雑誌は苦境に立たされてますがその理由はまさにこの必然性の欠如。ジャンル、カテゴリーを闇雲に細分化し、そこに属するものを十把一絡げに取り扱った結果、そのコンテンツから必然性が失われました。と同時に、読者がその雑誌を買う必然性も損なわれてしまったんだと思います。なんとなく体のいい寄せ集めや、"そこそこ"のようなものが通用する時代はとうの昔に終わったのです(コンセプチュアルな"そこそこ"というのもありえるとは思いますが)。

アートにしても雑誌にしても菩薩像にしても、モノ作りに正解はありません。ない以上、必然性と密接に関係するのはコンセプトワーク。明確なコンセプトを拠り所としたブレのない必然性こそが、モノ作りの出来を左右し、それがうまくいったときに初めて、消費者の心を動かせるのではないでしょうか。広くビジネスにおいても、そして生き方においても、自分がそこに関わる意味、必然性を求めていきたいものです。

次号は5/1リリース。バックナンバーは下記「EQ」タグよりどうぞ。
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# by april_foop | 2008-04-01 00:00 | 生業
感想/おひとりさまの老後(実用書)
d0055469_8164094.jpgひとりはイヤなのよ。よ。上野千鶴子『おひとりさまの老後』読了。高齢化社会によって今後ますます増えるだろう「おひとりさま」。その老後の暮しを、"カワイソウ"でも"サビシイ"でもなくするためにできることを1948年生まれの著者が考える。
法研 おひとりさまの老後

「おひとりさま」というワードが好きではないのだけど、ちょっと資料的に読んでみた。ところ、アラサーかアラフォーくらい向けの「おひとりさま」の先行き不安をあおる本なのかと思っていたら、もろシニア向けで、完全「おひとりさま」推奨本。「おひとりさま」でも大丈夫! 勘違いしてたー、と面食らいつつ。オーバー50歳女性向けなので、まったくターゲット外のオレですが、まあ、まあ思ったことをばね。つづりますよね。

内容は、この先60歳以上の「おひとりさま」女性は未婚既婚問わず、離別死別などで圧倒的に増えるだろうこと。で、いざひとりで老後を迎えるときの、暮らし方、お金、人付き合い、介護、そして死の迎え方について。さまざまな事例を紹介しながら、主張を展開してきます。とにかく、著者は「おひとりさま」=負け犬とするような一般論つーか風潮に噛み付く噛み付く。"おさみしいでしょう、なんて余計なお世話!"とまで言い切ってるほど。まあ余計なお世話かもしれないけど、そんな青筋立てることでもないような。

どの章をとってもかなり感情的に見え、説得力に欠けるきらいあり。年金や介護施設といったハード面はまあ、ある程度客観性のある論拠が示されてるけど(やや反証不足は否めない)、人付き合いとか、死の迎え方のようなかなり私的といえる部分には、明らかな偏りがあるのが気になったわ。特に、ここまで歳を取ったらたとえ家族でも、なんでも、少しでも面倒な(嫌な)ものは極力避けていきたい、という思考がどうしても馴染めず。というか趣味に合わず。まあ、半分しか生きてないからなんともいえないけどね。オレも60過ぎたらそうなるのかな?

とかなんとか思ったので読んでいていい気分はしなかったけど、出版物として世に出すからにはそのくらい強く書かなゃダメなのかもね。毒にも薬にもならないじゃ何の本かわからないし。なにはともあれ、今のところ「おひとりさま」は極力回避したいものだわと強く思う今日この頃です。
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# by april_foop | 2008-03-31 00:00 | 文字
感想/拍手する時に去れ
d0055469_821172.jpgん−、消化不良だわ。『拍手する時に去れ』DVD鑑賞。最高級ホテルの一室で9カ所も刺された女の惨殺死体が見つかった。現場近くの不審な男が容疑者として捕まり、捜査が始まる。その取り調べの模様はなんと、48時間のテレビ生中継でお茶の間に公開されるという"バラエティ捜査"だった。しかし、容疑者は犯行を認めず、捜査は難航し始める。

2005年の韓国映画で、日本では映画祭のみ上映のDVDスルー作品。どこぞでよい評判を聞いたのでリリースにあわせて早速鑑賞。ホテルの部屋を俯瞰していくオープニングの映像はけっこうゾクゾクさせてくれたけれど、終わってみればもうひとつだったなー。アイデアはかなり面白い。これ、監督の舞台が原作で、なるほどそういわれてみれば舞台的な設定が多かったわね。シリアスの中に唐突に差し挟まれるギャグもそんな感じ。いらねーだろ、あれ。

多分、観客はテレビ視聴者に近い形で想定されてるんだろね。捜査が見えるようで、本当に調べてるのか?くらいの情報しか与えられない。やたらと勿体ぶって焦らして焦らして、全然話が進まない。と思ってたら、メインで捜査にあたってる刑事が、最後まで被害者の顔を知らないっておかしいだろ! 一体何を調べてんだよ! もろもろを加味してもこの事件でこの捜査の展開はさすがにリアリティに欠けるような気が。現場の物証を刑事が素手でくすねるってアリ!? そんな節々の違和感と、スピード感のなさが相まって、劇中の視聴率同様こっちの興味も急降下。

クライマックスだって、自白のみで裏付けの前に捜査終了かい! 最後のオチにしたって、最初からその線は考えられたような気がするんだけど、捜査本部にその気配はなかったよね。しかもこのシリアス劇に、オカルト落ちってのもなぁ。ちょっと消化不良ですわ。そもそも捜査のテレビ公開による犯罪抑止とか、殺人犯の正気or非正気なんていう社会的なテーマも特に掘り下げられることもなく投げっぱなし。期待もたせてくれたのにな。

とにかく突っ込みどころはかなり多いと思われるサスペンス。役者たちはよかったように思うけどね。意味深なタイトルの解釈も難しかったなー。
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# by april_foop | 2008-03-30 00:00 | 映像
超人アニキ、まったく惑わず!
d0055469_1434757.jpgよっしゃ、快幕連勝やで〜! 横浜@阪神をBS観戦。

先発は3年目の岩田。阪神伸び悩みレフティーズの1人。しかしオープン戦の好調をうまく持ち込んで第2戦目先発に抜擢。今日は球にバラツキが見られたけど、ストレート、スライダーともキレは上々。テンポも悪くなくて、まだ恐る恐る投げてる感じも少しあるけど、全体的にはよかったね。ただ、コントロールが安定しなかったからストレートを完全に狙い打たれてたのが反省点か。キレで勝負だけに、低めに集めないと集中打を浴びそう。

しかし圧巻は3回の1死満塁の場面。村田を低めスライダーで、佐伯をノースリーからの3球連続ストレートで三振。あの開き直りと集中力はお見事。野口の、ガッツを前に出したリードもあの場面では正解だったね(ほかの場面のリードにはやや懐疑的)。あとは5球くらい投げてたフォークを意識させられるようになれば、けっこう活躍できるのでは。今シーズン、期待できます。初勝利、本当におめでとう! 次も頼むで!

でもやっぱり今日は(今日も)金本のアニキに尽きますわ。先制ツーベース&中押し1号含む猛打ショー! 術後&不惑を迎える人とは思えない素晴らしい打球のスピード! 去年となんら変わってないように見えますよ。さらには守備でもファインプレー。ヒーローインタビューも貫禄のコメント! 「3番の新井君がしょ〜もないアウトになったんで、狙ってました」。格好良過ぎるぜ!! 今年もまだまだ金本と心中だなー、こりゃ。2000本安打に400号本塁打はすぐそこ。鉄人の域をはるかに越えて完全に超人。頭あがりません!

正直、岩田にはあと1イニング投げさせたかったし、藤川は去年酷使した疲労を感じさせるから、シーズンの先行きはまだまだ不安。今岡だって今日は散々な出来だったよ。でもまあとりあえず先発投手の数だけは揃ったし、新井は機能しそうだし、今年も1年間応援しまっせ! GO TIGERS,GO!!
(早く戻ってこい、林威助)
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# by april_foop | 2008-03-29 00:00 | 体育
感想/陽気なギャングの日常と襲撃(単行本)
d0055469_2133642.jpg前作は越えられズー。伊坂幸太郎『陽気なギャングの日常と襲撃』読了。嘘を見抜く男、よく喋る男、スリの達人、体が時を測る女。謎めいた4人がバラバラに出会った事件。しかしてそれは1本の線で繋がっていた!? ものすごいハマった『陽気なギャングが地球を回す』の続編。楽しみで仕方ないよ。

前半は、おなじみギャング4人のスピンオフ。それぞれ微妙にリンクさせるのは伊坂サンお得意のプロット。4本の短編を前フリにして話は後半に突入。この話の繋げ方、意表の突き方はもう読んでもらうしかないけど、さすがというしかないでしょう。てかね、映画を観たおかげで4人のイメージがあのキャストたちで固定されちゃった。それだけ映画のキャスティングがハマってたってことだね。

相変わらずしゃれた(時にこまっしゃくれた)会話が紡がれて、陽気ワールド健在。伏線バッチリ、ユーモアたっぷり、さくさく読めちゃいます。なんだけど、前作ほどにはのめりこめず。よくできてるけどハートを掴むほどのインパクトはありませんでした。いや、十分面白かったんだけどそこはやっぱり2作目の悲しさか、前作には敵わなかったってだけの話。つまらなかったわけではもちろんないよ。

エンタメ小説としての完成度はかなり高し。これも映画になったら楽しいのにね。
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# by april_foop | 2008-03-28 00:00 | 文字
Baseball Times創刊
d0055469_13505520.jpg松井結婚! 桑田引退!! いよいよ球春到来な今日この頃、なにやら気になる雑誌が創刊。その名も『Basebal Times』(スクワッド)。
国内初!試合観戦に対応した野球雑誌登場。「ベースボール・タイムズ」3月26日創刊!

ビジュアルは洗練スタイリッシュ系で、ターゲットは30代以下ってところか。中を開けばヘッドラインを飾るのは、開幕したてのパリーグからSB大場と西武・GG佐藤。週刊誌だしこのスピード感は大事よね。本編は、かなりのデータ志向。MLBとかでよく目にする、貢献度とか、日本じゃあんまお目にかかんない詳細なデータでロジックを展開している感じ。確かに今までの野球雑誌にはなかったアングルね。

だけどなー、ネームが弱いのです。データ偏重なのは全然オーケーなんだけど、そっからの展開がイマイチ物足りない。データ自体の目新しさはあるものの、そこから導かれる結論があまりに鮮度がないのよ。だって、先手を取ったチームが圧倒的有利、とか開幕ダッシュに成功したチームが7割以上の確率で優勝、とか、そんなこと今更もったいつけて語られてもね。なんの発見もないですわ。あとは細か過ぎるデータも、過去を検証しているだけで結果論止まり。

そしてそれ以上に気になるのが文章力。読ませるチカラに欠けんのよね。好みの違いを差し引いたとしても、同じフレーズの繰り返しや、論文調に見せてはいるものの中身がちっとも伴ってなかったりするのは問題でしょ。文字数稼ぎでは?と勘ぐりたくなるようなスカスカの言い回しも目についたな。つまりそれってデータの説明しかできていなくて、そこからの仮説・推論を構築できていないということなのでは?

表紙のダルビッシュはもちろん異論なしなんだけど、いかんせん書店・コンビニで目立たないデザイン。そして最大のネックはフリペ程度の紙質とボリュームで320円。これは絶対に高すぎるよ。毎週買ったら1300円もかかるよ。そして最大の疑問は、どうやって"試合観戦に対応した"雑誌にしていくのか。セリーグも開幕する次号に期待です。否定的意見が多いのは野球狂だから。シーズン終了前に休刊なんてことにならないよう願ってまっせ!
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# by april_foop | 2008-03-27 00:00 | 体育
感想/イングリッシュ・ペイシェント
d0055469_2115275.jpgA.ミンゲラ監督追悼レビュー。『イングリッシュ・ペイシェント』DVD鑑賞。第二次大戦下、砂漠で撃墜された飛行機から、全身火傷の男が救出された。記憶も定かではない"英国人患者"を、戦争で恋人を失い悲嘆にくれるカナダ人看護士が、つきっきりで看病する。意識の戻った男は思い出し始めていた。人妻である女性と愛しあった日々を。

ああ、なんて皮肉な運命。不倫愛というのはこの際置いといて、あまりにも悲劇的な結末になんともいえない余韻が。途中までは、なんだなんだ、不倫愛を随分美化してくれるじゃないか、なんて思っていたけれど、クライマックス以降の展開と、ハナをはじめとした周辺ストーリーで単なるロマン映画にはしてないのね。

それはつまり、反戦であり、国家や民族で争うことの愚かさへのメッセージ。イギリス名じゃないというだけから始まった悲劇の連鎖には、いくつものメタファーがあふれてました。もはや誰だかわからなくなった果てにイギリス人患者とされるその哀しみとはいかばかりか。

160分超だけど、あまり長さを感じない文芸大作。人間のドラマを描きながら社会性も併せ持ってて、なるほどオスカー獲得も納得の叙情詩的作品でした。惜しい監督を亡くしたなぁ!
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# by april_foop | 2008-03-26 00:00 | 映像
美食百花dish50 元祖ピザトースト
d0055469_2263939.jpg有名店らしいですが、最近知ったっす。

<<日比谷/喫茶&洋食
珈琲館 紅鹿舎(食べログ.com)

日比谷の隠れ喫茶店。店先には「元祖ピザトースト」なんて看板が出てる以上、それ食べないと嘘だよね。と、早速オーダー。あ、美味いじゃん! トーストはいい感じに厚みがあって、サックリ上々の焼き加減。でチーズはしつこくなく、具材のバランスも良好。口のなかにビザの風味が広がって、冷めちゃう前にペロリって感じ。うーん、これは元祖を名乗るだけある名品かもなぁ。単品650円とかだっけか。ドリンクセットで1050円。うーん、セットのお得感はあんま感じないけれど。。

d0055469_2265190.jpg店内の雰囲気は、昔ながらの喫茶店て感じで、狙ってないオリジナルの昭和レトロ。平日の15時とかだったから空いてたけど、けっこう万遍なくお客さんが入っているという噂。口コミサイトを見ていても、絶賛こそあんまりないけど、みんなそれぞれに気に入ってるみたい。それも頷ける感じなわけです。

メニューは、ほかに洋食メニューがズラリ。それも評判悪くないので、次はそこにチャレンジだなー。都心のカフェは、どうもスペースが狭くて落ち着かないところが多いけれど、ここは雰囲気もあってか比較的落ち着けます。お近くにお越しの際は、ぜひ元祖ピザトーストを。
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# by april_foop | 2008-03-25 00:00 | 美食
感想/さいえんす?(文庫)
d0055469_3594563.jpgで、もういっちょ『さいえんす?』読了。出版、プロ野球、ダイエット、理系文系、血液型、記憶、環境などなど、さまざまな時事ネタに東野圭吾が切り込んだ!

理系作家といわれる氏だけに、さぞそういう話を突っ込んでくるんだろうと思ったら、意外とそんなでもなかったかも。もっとも、話題の幅こそ数学からスポーツ、はたまた環境問題まで、科学とは直接関係ないところまで及んでおきながら、ロジックの展開の仕方というか、氏の思考回路はやっぱり理にかなってるんだよね。

お固い話題は少ないのでこれもとっつきやすく、さらっと読了できます。でも、単に起きている現象に対して文句をいうのではなく、なにかしら氏なりの解決えの道筋や、自身の明確な考えを示せているところがすごく立派。こういうのって、ついただツッコムだけで終わっちゃったりするもんじゃない?

小説からそこはかとなく感じられる氏の個性が、より色濃く感じられて、ファンは必読の書かも。理系文系の壁を越えたからこその役割を自認しているところとか、作家として出版界に抱く想いなんかには、刺激を受けましたわ。頭はさほど使わないので軽いリラックスタイムにどうぞ。
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# by april_foop | 2008-03-24 00:00 | 文字
感想/ちゃれんじ?(文庫)
d0055469_356051.jpgほい。東野センセーのエッセイ2発をこのたびようやく読了。まずは『ちゃれんじ?』。東野圭吾がめざめたスノーボード。彼がいかにボードにハマり、そしていかにボードと付き合っていったかを語ってます。

エッセイになっても、東野圭吾の読ませる力は少しも目減りしないんだね。同じくスノーボードにハマった経験を持つものとしてものすごーく共感しながら読めたよ。そうそう、あの年は雪が降らなくてね、とか。確かに中越地震の年は気をもんだよね、とか。完全にシンクロするわ。

そして、氏のいうとおり、なににこんなにハマるのか、ってところで「この年齢になって普段あまり感じることのない上達を確実に実感できる」こと。コレに尽きるよね。オレもボードにハマったときは平日単身ゲレンデに乗り込んでリフトの動く限り滑りまくったもん。オレが最近マラソンにめざめたのだって、要はこれと同じなわけ。多分、どんなに走っても少しも成長が期待できないってんじゃー、夜な夜な走ったりしなかったと思うもんな。

エッセイにボード題材の小説も交えつつ、さらにはカーリングへの挑戦なんてのも目先が変わって楽しめたわ。こういうアスリート的(?)な感覚を持っているセンセーが大好きです。そして、氏のボード姿、すげーサマになってるな。しかし読むのが遅かった! すでにシーズンは最終盤。。どうしよ、4月にでも滑り納めに行こうかな。
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# by april_foop | 2008-03-23 00:00 | 文字
感想/燃えよ!ピンポン
d0055469_9263843.jpg濃いめ笑い好きさんはドウゾ。『燃えよ!ピンポン』3月22日公開。かつての天才卓球少年ランディは、今やピンポン曲芸で細々と暮らす落ちぶれ中年。そこに表れたFBI捜査官が、5年に1度行われる裏の卓球世界選手権と呼ぶべき大会での潜入捜査を依頼してくる。その主催者は、父の敵。参加を決めたランディはブランクを埋めるべく盲目の卓球マスターを訪ねる。
映画『燃えよ!ピンポン』

バカ映画で、かなり濃いめの笑えないギャグ連打! けっこうテンポもよくってキレもあるんだけど、どうしてもオレの肌にはまったく合わず笑えなかったなぁ。最初は期待してたんだけど、微妙にオチの前にオチがわかっちゃうような、そんなタイミング。笑いってほんと繊細なラインなので難しいわ。ま、この辺は完全に好みの問題。笑いに疎いのでいい例えが思い浮かばないけど。

CG9割つー卓球シーンは当然ながらスピード感満点でほほえましい。バカ技もばんばん繰り出すし、最後の方のもはや卓球ですらない展開はわりと嫌いじゃない。主演のダン・フォグラー、クリストファー・ウォーケン、マギーQとキャストたちはなにやら楽しげで、勢いで90分押し切ったチカラ技系作品。

良くも悪くもお笑いIQは低め系(高ければいいってものじゃないですよ。あくまでジャンルとしての表現ね)。ちなみに卓球人口って世界第3位なんですって!
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# by april_foop | 2008-03-22 00:00 | 映像