感想/イングリッシュ・ペイシェント
d0055469_2115275.jpgA.ミンゲラ監督追悼レビュー。『イングリッシュ・ペイシェント』DVD鑑賞。第二次大戦下、砂漠で撃墜された飛行機から、全身火傷の男が救出された。記憶も定かではない"英国人患者"を、戦争で恋人を失い悲嘆にくれるカナダ人看護士が、つきっきりで看病する。意識の戻った男は思い出し始めていた。人妻である女性と愛しあった日々を。

ああ、なんて皮肉な運命。不倫愛というのはこの際置いといて、あまりにも悲劇的な結末になんともいえない余韻が。途中までは、なんだなんだ、不倫愛を随分美化してくれるじゃないか、なんて思っていたけれど、クライマックス以降の展開と、ハナをはじめとした周辺ストーリーで単なるロマン映画にはしてないのね。

それはつまり、反戦であり、国家や民族で争うことの愚かさへのメッセージ。イギリス名じゃないというだけから始まった悲劇の連鎖には、いくつものメタファーがあふれてました。もはや誰だかわからなくなった果てにイギリス人患者とされるその哀しみとはいかばかりか。

160分超だけど、あまり長さを感じない文芸大作。人間のドラマを描きながら社会性も併せ持ってて、なるほどオスカー獲得も納得の叙情詩的作品でした。惜しい監督を亡くしたなぁ!
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by april_foop | 2008-03-26 00:00 | 映像
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