感想/チーム・バチスタの栄光(試写&文庫)
d0055469_23483785.jpgこのミステリーがすごくない! 『チーム・バチスタの栄光』2月9日公開。"愚痴外来"と揶揄される科に勤務する医師・田口の元に意外な指令が届いた。それは、病院が誇る「チーム・バチスタ」の内部調査。バチスタ手術26連勝という奇跡的偉業を成し遂げていた彼らが、突如として3例続けての術中死を引き起こしたからだ。チームを構成するのは各専門医師&看護士7名。果たしてこれは事故なのか、それとも殺人なのか。謎の厚生労働省の役人まで現れ…。
映画『チーム・バチスタの栄光』公式サイト

病院舞台の医療サスペンスでテンポ良く進むんだけど、特筆するような面白みには欠けるかなぁ。特に凝った布石があったり、ミスリードがあったりするわけでもないし、キャラクターもいまいち立ち切らない。悪くはないけど良くもないの。ただそこに事件があって、調べて、最終的に解決した、というだけの話。

でも、『アヒルと鴨』で名を上げた中村監督の腕前はなかなかいいと思うわ。前回と同じように原作のプロットを活かしながらもほどよく組み替えて、面倒くさい説明をうまいこと省いて興味を損なわせずにエンターテインメントとして最後まで成立させていると思います。キャストたちもそれぞれにソツなくこなしてるから、変なダルさはないかなー。

ではなぜイマイチなのか?

d0055469_23591297.jpg実はいちばんの問題はそもそもの原作。2/3くらい読んだところで映画を観て、それから残りを読み切ったんですが、全然おもしろくなかったんですけど。これが『このミス』大賞? とにかく文章のリズムが肌に合わなくって、ちっともテンポがあがらず、比喩表現もあまり感情移入できないんだよね。田口はクセばっかり強くて軸がブレてて愛せない。白鳥なんてもっとダメ。チーム・バチスタの面々も、リアリティを感じないんだ。

捜査といってもほとんどは問診で、ずいぶん都合良く判断材料が集まっちゃう。謎解きもなければ心理戦もないからミステリとしての側面はかなり弱く、単に医療知識を使って物語を組み立てたに過ぎないように思えたなー。同じ医療サスペンスなら断然『使命と魂のリミット』でしょ。映画にするにしてもこっちのほうが数千倍おもしろくなるんじゃないのかと。

でも、映画のチーム・バチスタがたどりついた最後のケース33(あれ34だっけ?)はすごく良かったと思います。映画版は、こういう良心でもう少し掘り下げてもよかったのかもしれませんね。
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by april_foop | 2008-01-16 00:00 | 映像
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