感想/トゥヤーの結婚(試写)
d0055469_16421358.jpg『トゥヤーの結婚』2月23日公開。怪我で足の不自由な夫と幼い子供2人を養う、気立て良し、見立て良しのトゥヤー。しかし彼女もまた腰に爆弾を抱え満足に働けず、生活していくために離婚を決意。しかし、再婚を考えるにあたっての条件は、別れた夫ごと受け入れてくれることだった。訪れる求婚者はみな対応に戸惑うが、トゥヤーはこの条件を決して引っ込めず…。
映画『トゥヤーの結婚』 公式サイト 〜Tuya's Marriage〜

内モンゴルの大平原を舞台にした、じんわり系の物語。広大な大地は、ときに美しく、ときに残酷で、自然の力強さを存分に感じさせる。そんな景色に抱かれた物語は、大きな起伏があるわけでもなく、トゥヤーを中心にそこでの暮しをリアルに描く。なんせ主演の女性以外は、そこに暮らす素人だってゆーんだから。どうりですごく朴訥だなぁと思ったわけだ。

このトゥヤー、ずっと頭巾をかぶって顔はよく見えず、ただひたすら真っ直ぐ強く生きてるんだけど、なんだか不思議にコケティッシュ。交わされる会話もごくフツーなのに、そこはかとないおかしみも漏れてきて、退屈といえば退屈なのに、なぜだか心をくすぐられるものがあるという作品でした。『長江哀歌』よりは波があるかな。

この地区は、急速に土地が乾燥して水も出ないため、政府による生態移民が施されてるそう。実際にこの映画の撮影後には、住民はすべて引っ越したようで、この映画はその失われた風景と暮しを納めたかったそうです。大自然の中の小さな営み。なにを残すでもなくても、そこには確かに人の生があったということを、心に留めておきたいです。
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by april_foop | 2008-01-17 00:00 | 映像
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