感想/バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び(試写)
d0055469_0213046.jpgバレエ史の授業の時間です。『バレエ・リュス 踊る歓び、生きる歓び』12月15日公開。1909年パリに誕生した、ロシア出身プロデューサー・ディアギレフによるバレエ団、バレエ・リュス。ヨーロッパからアメリカへ、モダンバレエの礎を築いた伝説のチームの歴史が今、紐解かれる。
映画『バレエ・リュス〜踊る歓び、生きる歓び』公式サイト

20世紀初頭からの記録映像&写真と、バレエ・リュスのメンバーたちへのインタビューを通して、この偉大なる芸術団をご紹介。伝説的振り付け師や音楽家などが登場し、進化しては分裂してまた進化して、そしてモダンバレエのルーツになった、てのは、興味深いところではある。ピカソ、マティス、コクトー、シャネル、チャップリンなどなど各国で著名なアーティストと交流してるらしいのも、へぇ〜な感じ。最後にはブロードウェイやハリウッドにまでその影響は及んでるというんだからスゴイね。

だけれども、いかんせん記録映像は古く、しかもどっちかっつーと写真とインタビュー中心。踊りそのものがちょっとしか出てこないもんだから、バレエ素人のうちらに、その華麗さや美しさ、ダイナミズムみたいなものは伝わってこないんだわ。バレエ団のヒストリーは一通りわかるようにはなってるけど、まずバレエそのものの魅力をもっといっぱい観たかったんだよね。その点はかなり物足りなく、ただひたすら過去を語るだけの回顧作品になってしまっているのです。バレエの歴史を勉強したければいいかもしれないけど、そうでない一般人にはここから何かを感じるってのはかなり難しいのでは。インタビューにしても、ただ昔の事実を語るだけではない、現代にも通用するようなハートの部分を掘り起こしてほしかったよ。

とはいえ80歳、90歳になってなお踊りにかかわる元ダンサーたちがめちゃめちゃ元気なことに驚きも。記憶も会話もものすごいしっかりしてて、バレリーナってなんか健康にいいのか? とか思ったりしたりして。最後の最後、報酬よりも踊ることそのもの、才能ある人たちと仕事ができたことを「リッチだった」と締めくくった言葉は、すごく良かったと思います。こういうのをもっと聞きたかったな。
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by april_foop | 2007-11-12 00:00 | 映像
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