感想/この道は母へとつづく(試写)
d0055469_114837.jpg母を訪ねてロシアンサバイバル。『この道は母へとつづく』10月27日公開。ロシアの孤児院に暮らすワーニャは、裕福なイタリア人夫妻の養子になることに。ここではそれが幸福への片道切符。けど数日後、この孤児から養子に出たムーヒンの実母が現れ、涙ながらに我が子を捜す。ワーニャも、実の母の存在が気になりはじめ…。
映画「この道は母へとつづく/ITALIANETZ」公式サイト

話自体はどこにでもありそうなママ探しだけど、ワーニャを取り巻く環境はロシアの寒さ以上にシビア。孤児院は児童売買まがいの行為をするし、院の年長者を中心にした不良グループまで形成され、それが普通となって秩序だてられてる。どの子も薄幸オーラをまとい、それに抗うための歪んだ術を身につけてることが少ないシーンからも十分透かし出されてるんだわ。

そんな状況下でもやはり母性への憧憬って消えないんだなー。ママに会いたい一心で言葉を覚え、お金をひねり出し、院長を出し抜くワーニャのけなげさにやっぱ心を揺さぶられずにはいられんよ。やっかみで"イタリア野郎"なんていわれちゃうのもなんだかセツナイよ。

ストーリー展開はさすがにマンガちっくな都合よすぎる転がり方してくけど、やっぱりワーニャを味方せずにはいられない少年プチロードムービー。クライマックスのワーニャはかなり太いところ見せてくれるけど、それもまた彼らの護身術なのかと思うと複雑。そのままラストはまるで引っ張らない潔さ。これすら、感傷を挟ませる余地のない現状なのかとまで思ったわ。

普遍的な物語だけど、その背景と強く前を向く子供の成長に温まる1本。なんとなーく冬に観たかった気もすんね。
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by april_foop | 2007-09-20 00:00 | 映像
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