感想/河童のクゥと夏休み(試写)
d0055469_1228196.jpg夏休み東西アニメ決戦の大穴!? 『河童のクゥと夏休み』7月28日公開。上原康一は夏休み前のある日、河原で化石のような石を拾う。なんとそこには河童の子が! 康一はクゥと名付け、上原家での河童同居生活がはじまった。共に理解を深める中の、河童の仲間を探す旅、マスコミの殺到。果たしてクゥは現代で生きて行けるのか。
河童のクゥと夏休み

このビジュアルに騙されないで欲しいの! 胸にジーンとくる良作だから!! ってもう死ぬほどベタな設定なのに、なんでこんなに温かいんだろうね。異形の物と心通わせてやがて離れるっつー黄金律の中に、現代の家族、社会がリアルに描かれ、観てる人にいろんなことを気付かせてくれるのだわ。なににも縛られないフラットな存在が、「今」を目の当たりにしたときの違和感てやつが、社会の歪みそのものなんだろーね。もちろん本作ではクゥがそれに気付かせてくれるわけ。

さらにこの作品は上原家周辺の描き方が秀逸。素朴な一家は思いきり善人で、その笑顔はこっちにも伝染してくる。康一の周りには初恋あり、いじめあり。毒っけのない会話で観客を笑わせたかと思えば(本当に笑える小ネタ多し!)、ハッとさせられるようなポイントもあり。「オッサン」の人間社会をおおらかに俯瞰する視点もいいなぁ。

環境問題、イジメ、家族、友情。普遍的テーマをやさしく語る、地味な良作。120分オーバーだけど観て損はありません。

d0055469_12292336.jpgさて、『河童のクゥ』の原恵一監督は、あの『クレしん』劇場版で名を馳せた人。伝説の名作とされる『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を遅まきながらDVD鑑賞〜。なるほど、これはおもしろい。オトナ目線でもコドモ目線でも楽しめ、しんちゃんの世界観の中にありながら明確な社会的メッセージが込められてる。オトナの幼児化だったり、未来への希望だったり。

アニメといって侮るなかれ。大人も子供も楽しめるいい作品てのは、どんなアプローチからも生まれえますな。
[PR]
by april_foop | 2007-06-28 00:00 | 映像
<< アオイモリ・トラベル(1) 感想/レミーのおいしいレストラ... >>