感想/腑抜けども、悲しみの愛を見せろ(試写)、ぜつぼう(単行本)
d0055469_0554119.jpgサトエリ、ハマり役だけどイメージ回復にはなりそうにない『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』7月7日公開。両親を事故でなくした和合家。女優をめざして上京していた澄伽が葬儀で戻り、女王のごとき振る舞いによって波乱が生じる。それを見る兄の宍道、その嫁の待子、そして妹の清深。すべてのはじまりは、4年前のある事件だった。
映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』公式サイト

この映画は、狂気じみた家族4人を俎上にのっけて、とことん滑稽に料理する。ブラックユーモアというにはリアルすぎて、笑えるけど心からは笑えない感じ。自分が思う自分と他人が見た自分。このギャップを4人のキャラクターを通して描き上げつつ、人間の残酷さや愚かさと、それを通り越して最後に見えてくる愛しさを表現してんだろーなー。映像もいい感じで、けっこうな秀作だわ!

サトエリは昨今のバッドイメージがずっぱまりで、全然上手じゃないけどそこがまたビンゴ。スタイル極上。佐津川ちゃんはポスト池脇千鶴なロリ声でこれもまたよし。永瀬さんはいつも通りで、極めつけは永作。イロモノキャラを見事に演じきってて、彼女のおかげでこの世界は完結できたといっても過言ではなさそう。たまんないぜ。

こういうマイナスの要素をとことん描くことでプラスを拾い上げるような世界観て微妙に好みじゃないんだけど、ホント、映画としてはおもしろ! チャットモンチーの主題歌もよろしくね!!

d0055469_0582699.gifそんなこんなでちょっと気になる本谷有希子氏。原作読んでないので、別の小説『ぜつぼう』。どことなく金原ひとみを感じさせるような破滅思考型だけど、あんなに破綻してはない。言いたいことは多分、自分の絶望なんてハタからみればすごくくだらなかったり小さかったりする。じゃあ一体なにに絶望してんの? みたいなこと。自分の中で勝手に堂々巡りする滑稽さを描いてるぅ。

あんま好きな文体、世界観じゃなく、読み易かったとはいいがたいけど、他の作品も読んでみようかな。できれば舞台もいちど観たいっす。
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by april_foop | 2007-06-08 00:00 | 映像
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