周防監督最新作は加瀬亮主演の裁判エンタ! 『それでもボクはやってない』1月20日公開。フリーターの徹平は満員電車で痴漢の容疑をかけられ現行犯逮捕される。一貫して容疑を否認するも、自白を強要され、拘置され、ついには起訴されることに。裁判を身近に起こりうるネタとして魅せ切ります!
周防正行監督最新作『それでもボクはやってない』公式サイト めちゃくちゃ引き込まれまくって2時間半弱があっという間。裁判てこんなにコワイんじゃい!と言わんばかりに日本の裁判というものの基本性質、素朴な疑問と問題点、そして痴漢犯罪の現状をわかりやすく解説。知識欲を満たしつつも、主人公と同じ無知の一般人目線で進むので置いてかれる心配なし。一歩踏み込んだら最後、裁判の在り方と行方が気になって仕方なくなるという構成デス。知的エンタなのに決して肩が凝らないバランス感覚も見事。 でもって加瀬君がまた似合うのよ、痴漢の容疑者役がw ホントにどこにでも居そうなパっとしない青年を好演。完全に加瀬君の味方となって最後まで観ちゃうはず。脇を固めるところもツボを押さえたキャスティング。普段よきパパ系が多い小日向文世は、シビアな裁判長役でいつもとちょっと違う顔で魅せてくれます。 判決はもちろん観てのお楽しみ。『ゆれる』的な要素も若干感じながら最後までまったく息を抜けず。娯楽として割り切ってもよし、マジで裁判を考えるもよし。これは普段映画観ない人でも間違いなく楽しめるから、みんな観にいこーぜ。絶対損はないね。 裁判モノを観た後って絶対傍聴に行きたくなるけど、未だに行ったことないんだよなー。同行者求ム! <1月27日ネタバレ?追記> 徹平を犯人と断定するに足る証拠はないけれど、痴漢ではないと言い切れる反証もないんだよね。正直、ボクには徹平が無実なのかどうか判断できませんでした。真実を知るすべのない第三者は、いったい何を裁けばいいんでしょうか? 裁判制度にいろいろな問題があるのはわかったけれど、それ以上に人を裁くこと、真実を証明することの難しさのほうが印象に残りましたわ。
by april_foop
| 2007-01-05 00:00
| 映像
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