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感想/おれは非情勤(文庫)
感想/おれは非情勤(文庫)_d0055469_15183971.gif学研の『科学』に連載してたそーで、児童向けとなっております『おれは非情勤』。非常勤講師を主人公に据えた短編集。子供たちと学校、そして教育についての著者のスタンスが見えてきます。

ま、子供の読み物って感じは否めないかなぁ。ただ、どのエピソードも最後に教訓めいたことが書かれているのがポイントかしら。でもそれが、いかにも道徳教育、って感じのやつではなく、もっとリアルな人生の先輩からの教えって感じ。性善説は幻想だ、といわんばかり。だけどね、これを子供に読ませるのはなんか違う気もするんだわ、オレは。

教育がいろいろと言われてる昨今ですが、やっぱ子供たちには夢を見させてあげたいのよね。大人が変に先回りして妙に現実的な知恵をつけさせるんじゃなくて、やっぱり最初は絶対的に純粋なものを教えてあげるのがいいような気がする。当然、生きていくうちにキレイゴトばかりじゃ世界は回せないってことに気付くけど、それがいいんじゃないかな。最初から、身も蓋もない現実を教えてしまうことで、なにかが人工的になるっていうか自然ではないような気がする。

といっても、このあと出てくる『さまよう刃』(後日レビュります)とか少年犯罪モノを見てしまうと、そんな悠長なこといってられないな、と思ったりもする。教育って難しいね。人を育てたことないけれど。
by april_foop | 2006-12-20 00:00 | 文字
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