感想/父親たちの星条旗(試写)
d0055469_8453118.jpg太平洋戦争最大の激戦地であった硫黄島での戦いを、日米双方から描いた二部作の第一弾『父親たちの星条旗』10月28日公開。クリント・イーストウッド監督、スピルバーグ製作、さらにはポール・ハギス脚本! ずしりと響く骨太な一作。スゲー良かった。日本編の『硫黄島からの手紙』(12月9日公開)も絶対観ないと。
父親たちの星条旗|硫黄島からの手紙

激戦のさなか米軍兵士が硫黄島に星条旗をぶっ立てる一枚の写真。米軍勝利の象徴とされ、もっとも有名な戦争写真といわれるこの中に写った兵士たちは本国で英雄としてもてはやされる。しかし、彼ら自身は、自分たちが決して英雄などではないことを知っていた。"英雄"の死後、実子が父親の過去と真実を探った物語。ベストセラーの映画化だそう。

d0055469_10552671.gif『プライベート・ライアン』を彷彿とさせる凄惨な戦闘シーンと、本国で英雄として祭り上げられるシーンを交互に織り成し、一枚の写真の虚実をジワジワと見せ付ける。徐々に明らかになっていく硫黄島での出来事は壮絶のひと言。日本軍(約22000人)は壊滅させられたものの、米軍もハンパない死傷者(約26000人)を出してるって事実がこの映像に説得力を与えてます。

皮肉な運命に飲みこまれた"英雄"というフィルターを通して戦争のムゴさ、不条理、無力感を間接的に伝えます。戦争映画としての側面と、人間ドラマとしての側面を持った戦慄の一作。巧みなプロットで浮き彫りにした、無数の人生を捩じ曲げるあまりにも強大なチカラの前に、漠然とした恐怖を覚えずにはいられず。ヒットするかどうかは知らんけど、素晴らしい映画だと思います。
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by april_foop | 2006-10-07 00:00 | 映像
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