感想/フラガール(試写&劇場)
d0055469_023145.jpg個人的にはここ数年でベスト。9月23日公開、李相日(リ・サンイル)監督最新作『フラガール』に涙止まらず。オレがチケット代出してでもみんなに観てほしい傑作なので、長いけど読んでくれろ。  
フラガール

昭和40年、石油の登場でいわきの炭鉱は閉鎖寸前。そんな炭鉱町が起死回生を狙って「常磐ハワイアンセンター」(現スパリゾートハワイアンズ)建設計画をぶち上げた!つー実話ベースムービー。今を失いそうな炭鉱夫、未来を切り開く炭鉱娘、不運な過去を背負う女ダンサー、3者のパッションはハワイより熱ぃよ!!

炭鉱町の危機とそれを背負わされた大人たち、その運命が足枷になってる娘たちを、格好悪さや不条理を隠さずに真正面から描き切る。李相日って"ダサいくらい必死な姿の格好良さ"をちゃんと撮ってくれる。譲れないものは人それぞれ。変わるもの、変えられないもの、変えざるをえないもの。時代、心、暮らし。そういう町と人の生き様がいちいち全力だから胸を撃たれる。撃ち抜かれたら最後、もう涙止めるヒマも術もなし。

蒼井優、超〜圧巻。ハマリ役だった主演の松雪さん(衣装もお似合い!)をも完全に喰ってた。凡庸田舎娘〜懸命純情娘〜最後トップダンサー。一本の映画でこんだけイメージを変化させる演技力は神がかってる感すらアリ。特にソロのフラは『花とアリス』のバレエを越える輝き。バスでの笑顔、友人を送る涙、先生に捧げるフラ、すべてに見とれた。ひいきめなしで今年は蒼井優イヤー!(香川照之イヤーでもあるな) ほかトヨエツ、徳永えり、富司純子、岸部さん、池津祥子、しずちゃん(泣かされたぞ!)、などなど全キャスト超ハイレベルだわぁ〜!

世界を動かすのは、こういう情熱なんだべ。信念を持って生きる。それこそが人間本来の自然な姿(=スローライフだ!)だとオレは思う。テーマが斬新なわけじゃない。話はベタかもしれない。でも必死に生きるカッコよさ、そして気高さを見せてくれる映画でした。最高だよ、マジで。

余談。こーゆー地方の大型観光施設で健全経営できてるのはココくらいなんですと。そんな「スパリゾートハワイアンズ」、超〜行きたい! ということで、本日は蒼井優ちゃんの誕生日。公開には少し時間があるけど、おめでとうの気持ちを込めてひと足早くレビューしました。I LOVE YU!はさておき、本当に本当に傑作なので、せひ劇場でどうぞ。

<8月23日追記>
東急のフリーペーパーSALUS9月号で李相日のインタビューが載ってました。「エモーショナルな人を撮りたい。人が泥臭くも一生懸命に生きる姿を描きたかった」って言葉に深く納得。それ、映画からしっかり伝わりましたよ!

<9月16日追記>
『フラガール』がアカデミー賞の外国語映画部門に出品されることになりました〜! 公開前に決まるなんてスゲー。


<9月23日追記>
けんたろうのブログを見たらいてもたってもいられなくなって、散々人に薦めておきながら1人で観に行ってしまいました@シネリーブル池袋。日中はほぼ満席と劇場員は言ってたけどブラフか? と思わせる最終の回7割入り。

2回目につき涙こそこぼれなかったけど逆にたくさん笑顔で観てられたわ。この映画、人の心が動くシーンがたくさんあって、それにつられてこっちの心も揺さぶられます。ダンスシーンでのカメラアングルとカット割りや要所で使うスローモーションは迫力アップに直結。トヨエツの存在は節々でキーになっている。ああもう観どころたくさん、2回目もやっぱり観て良かった!な一作でした。さあみんな劇場へゴーだ!

記事がどんどん長くなっていきます。。w

<9月26日追記。こうなりゃとことん書き続けるぞ!>
メイン館であるシネカノン有楽町は全回満席で、初日の動員記録を打ち立てたそうです!(ニュースソース:シネカノンの方)

<10月18日追記>
宮崎あおいは今作での蒼井優の芝居を観て、その圧倒的な存在感に愕然としたそうです。

<07年1月10日追記>
キネ旬の2006年邦画1位に選出! 助演女優賞に蒼井優! 当然の結果ですな。
「キネ旬」ベストテン発表

<07年2月25日追記>
日本アカデミー賞で5冠達成! 名実共に2006年を代表する映画となりました。メデタシメデタシ。
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by april_foop | 2006-08-17 00:00 | 映像
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