金原ひとみの新刊出てんじゃん! は先日、新宿の紀伊國屋で発見。すると「7/8金原ひとみサイン会整理券」つき。こりゃ買わねば、会わねば、で、本日サイン会@再び新宿・紀伊國屋。偶然に軽々乗っかれる自分のミーハー力(りょく)に惚れ惚れするぜ。
ナマで会う金原ひとみは、芥川賞受賞時のギャル風味からちょっとゴージャス風味にステップアップ。相も変わらず細くって、微笑みをたたえながらサインしてくれる姿は本のイメージもあってか、なんだか美人薄命的な脆さを感じさせる。会ってみるとさらにパーソナリティを知りたくなるなー。インタビューしたい! なんにせよ、この人がこういう本を描いているのかと思うとナカナカ興味深いってな話ね。どんなヒトがサイン会にくるんだろと見回したところ、思ってたよりノーマル。なかにはアイドル視してそうなオジサマも混じってたけど大概はフツーのファンっぽかった。 で、本の感想。オートフィクション=自伝的創作てことで、この本自体が自伝風。なんだけど、今(22歳)から過去(15歳)へさかのぼりながら断片的に記録されてるのが面白い。しかも過去へいくほど痛かったりもしてなんかリアル。もちろんフィクションだろうけど、本当に金原ひとみ本人の歴史なのでは、と思わせる節も多々あって、巧いなぁ。カバー含めちらほら出てくる写真は本人なのかな。 中身は、またかい!とばかりに「私」の混沌とした意識世界がノンストップに展開。マンコだチンコだってすぐ出てくるし妄想激しいから、意味不明的だったり嫌悪感を抱くこともあるけど、程度の差こそあれ実はオレも似たようなもんかも、と思ったりもする。主人公の環境は自分とかけ離れているから距離はあるんだけど、他者に対する意識とか、我慢とか、依存とか、そういう根本的なところで的を射てるのよ。 娯楽性低いからヒトには薦めないけど、そのルックス含めてどうしても気になる作家。読めば読むほどなんかハマってます。ちなみにオレの金原ひとみランクはこんな感じ。今作、よかったです。 『オートフィクション』>『AMEBIC』>『蛇にピアス』>『アッシュベイビー』
by april_foop
| 2006-07-08 00:00
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