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感想/リトル・ランナー(劇場)
感想/リトル・ランナー(劇場)_d0055469_332039.jpg先週末の公開初日に友達連れて映画鑑賞@渋谷bunkamura。けっこういろんな雑誌に小さくレビューが載ってて、単館系ながらそれなりに評価されてるのかと。ちなみにここ初めて来たけど、ビル自体が渋谷とは思えないゆとりで、休憩とかするにもいいかもー。
リトル・ランナー

さしたる期待はしてなかったけど、かなーり良かった! お話はもうイヤってくらいベタベタ。父親戦死、母親入院というカトリック学校に通う14歳の少年が、昏睡状態に陥った母を助けるために奇跡を信じて走り出す。コーチ役は悲運の元天才ランナー、厳格な校長先生、気の弱い親友、淡い恋心。もうこれでもかっていうくらいの王道ステレオタイプですわ。家が燃えちゃう不幸って久しぶりに見たぞ!

なのに面白かったのは、まず主人公ラルフ。絵に描いたような不幸な生い立ちながら、同情買うようなキャラじゃない。貧相なルックスと、ごくフツーの中学生的発想&行動で、コミカルな明朗ダメぼっちゃんなところがイイ。のっけからマスターベーションネタで笑わせてくれるし。バカです、バカ。

でもって、母親を救いたいってのはあくまできっかけで、最終的には"信じた道を貫く"、みたいな普遍的な思想でまとめてるところ。マラソンつーストイックな競技性とあいまって、手に汗握ってラルフを応援しちゃいます。「マリア様、あと少し走らせてください」には撃ち抜かれたって。目に涙が浮かぶって。

ということで、少年のダメっぷりとダメゆえの真っ直ぐさがいい感じでミックスされた、いわゆる笑いアリ涙アリの隠れ良作。重すぎないから観賞後はかなり清々しいハズ。オススメ!
by april_foop | 2006-03-09 00:00 | 映像
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